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チートだと思ったら・・・・・・
十七話
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はいられなかった。何にせよ、健二は無事に本選出場を果たした。



全ての予選が終了し、ついに明日行われる本選のトーナメント表が発表される。

「それでは! 大会員会の厳正な抽選の結果決定したトーナメント表を発表します!」

衆目にさらされる一枚の大きな紙そこに、選手たちの命運を握る組み合わせが書いてあった。健二は他の対戦者の事など興味無いと自分の名前、そしてその対戦相手だけを探す。宮内健二、その名前の横にはタカミチ・T・高畑。健二が蒼い槍兵と戦う前に、どうしても闘っておきたい相手の名がしるされていた。



「あ、健二」

明日菜はトーナメント表を睨みつけるように見ている健二を見かけた。予選で見かけた時も、出るなら教えてくれればよいものをと思ったものだ。しかし、改めてトーナメント表を見てみると、健二の対戦相手は思い人であるタカミチであった。それにどちらを応援すればよいのかと複雑な思いを抱いたが、とりあえず声をかけようと近づいていった。

「え……?」

声をかける前に気付いた。健二から感じるとてつもない闘気。一体、何故それほどまでに闘志を燃やしているのか、明日菜には分からなかった。結局、明日菜は健二に声をかけることができなかった。



そして夜は明け、まほら武道会が始まる。
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