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とある星の力を使いし者
第110話
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ない。
加えて、沈められた艦隊はすぐに再構成する。

(ちっ、どうする。
 このまま旗艦に潜入するか?)

そう考えていると、他の艦隊が麻生達のいる艦隊に向かって砲撃の準備を始める。
建宮は天草式のメンバーと協力して、シスターの壁を突破する。
ポケットから紙束を取り出し、放り投げ、橋を作る。
ルチアやアンジェレネ、麻生も続けて橋を渡る。
渡りきった瞬間、他の艦隊の砲撃が始まり、さっきまで隣にあった艦隊が海に沈む。
建宮は何枚かの紙を海に投げる。
これは気絶したシスター達を海に沈めさせない為の物だ。
紙は海に浸かると木のビート版になって、気絶したシスターを助ける。
その時だった。
海面から何か巨大なモノが勢いよく飛び出た。
それは言い例えるなら足だった。
タコなどの足に近いが、実際は違った。
内側には無数の鋭い棘と無数の目玉。
毒々しい色をして、禍々しい魔力を発していた。
それをシスター達や建宮達は動きを止め、その足を唖然と見つめていた。
すると、麻生に過去にないくらいの頭痛を感じた。

(まさか、あれは・・・)

海面から出てきた足は海に浮かんでいるシスターを捕える。
鋭い棘が身体に刺さり目が覚めたシスターは、自分の身体に巻きついている足を見て、大きく叫んだ。
足はゆっくりと海の中に戻っていく。

「ッ!!」

それに反応したのはアンジェレネだった。
訳が分からないが、あのままにしておくのはまずいと考えたのだろう。
四色の金貨袋はその足に向かって飛んでいく。
しかし、四つの金貨袋が直撃しても足はびくともしない。
アンジェレネはもう一度、金貨袋で攻撃しようとしたが、アンジェレネの横を何かが通り過ぎる。
その影は、麻生恭介だ。
手にはさっきの剣とは違い、身丈ほどの大剣が持たれていた。
大剣を勢い良く振りかぶり、足を切断する。
足の拘束が無くなったシスターは海に向かって落ちていくが、麻生が落下するシスターを受け止め、艦隊まで運ぶ。
それが合図なのか。
海面から次々と足が出現すると、近くの『女王艦隊』に襲い掛かる。

「一体、何がどうなっているのですか。」

ルチアはその光景を見て独り言のように呟いた。
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