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MS Operative Theory
カスタム機@
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??計画的に行われる、MSのカスタム化??

 一般的に、軍隊では一つのものが長期間にわたって使われることが多い。これは軍で使用されるにあたり、耐久性や使いやすさなど、あらゆる項目が数々のテストで検証されているためである(このテストは時に何年も掛かることである)。

重火器は特に念入りにテストされる。こうしたテストに合格して初めて「制式採用」されたプロダクツが兵士の手に渡り、戦場で使用されるのである。

 しかし、いくら制式採用されたからといっても、そのもの自体がなんの改良も施されず使い続けられるのは極めて稀である。矛盾してはいるが、これについてはいくつかの実例を挙げることができる。

現場で個々人が自分に合ったカスタマイズを施す、または製作者側(この場合はメーカー)がより使いやすく、より高性能なものを開発し提供するなどの場合である。後者の事例における有名なものが、旧世紀の米軍で永く愛用されていたM16系ライフルに当てはまる。

ベトナム戦争期に搭乗したこの自動子銃は、その後、カスタムが繰り返され、最終的には10種類以上のバリエーションを生み出した。

同じくベトナム戦争期に登場した戦闘機、F4ファントムについても同様で、細かなところではバルカン砲の設置(なんと初期のF4ファントムにはバルカン砲が付いていなかった)に始まり、近代化改修などを経て、開発から50年以上もの使用され続ける「名機」となった。

こうした長期の使用は、その物自体のポテンシャルの高さ(拡張性の高さやそうした変更を受け入れるだけの「余裕」があったと言える)や、確かな基本設計があってこそ成し遂げられたのである。

 宇宙世紀においてもこうした事例は枚挙に暇がない。特にモビルスーツ(以下MS)のいくつかはカスタム化が行われ、中には第一線で長く使用された機種も存在する。通常、こうしたカスタム化が行われるものは、その分野(兵器の種類)である程度技術を確立したものが圧倒的に多い。

しかし、MSのカスタム化はその黎明化である一年戦争期の機体をベースとしたものに多くみられる。これはMS開発技術が一年戦争期にほぼ完成されていたことの証拠といえるだろう。一年戦争後期の連邦軍ではジム・タイプのMSを中心に様々なカスタムMSや用途に特化した機体が開発されている。

また、コストや時間の掛かる新型機の開発を行うよりも、短期間かつ低コストで実行可能なカスタム化は、一年戦争後、軍備を拡張する必要のあった連邦軍において積極的に行われた。

グリプス戦役期にはMS産業がMSの大型化、可変機構の搭載へと傾倒していったために、カスタムMSは次第に少なくなっていった。しかし、可変MSの華々しい活躍の陰には、カスタムされ、長い年月をかけて「成長」して言ったカスタムMS
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