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少年と女神の物語
第十二話
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「はあ、はあ、・・・こふっ・・・終わった・・・な・・・」

 どうにか蚩尤をぶち壊した俺は、気が抜けたのかその場に四つんばいになって血を吐き、そう言っていた。
 体を剣だの槍だのが貫いているし、このまま放っておいたら、普通は死ぬだろう。
 とりあえずかなり泣きそうになりながらも全部引っこ抜き、途中で背中に重みが加わるのを感じ、完全に意識を失った。
 やべえ・・・治癒の薬、のまねえと・・・



◇◆◇◆◇



「おおムソーよ、死んでしまうとはなさけない!」

 で、目覚めた俺の前にはママがいた。

「あんなことがあって死なないほうがおかしいよ・・・それに、ゼウスの権能が予想以上に使いづらかったし」

 まさか、ゼウスが持つ雷関係全部(・・・・・・・・・・・)とは、思ってもみなかった。
 そして、ここまで扱いづらいものだとも・・・どうにかして扱いに慣れないと、何回も死ぬことになるな。

「まあ、それはしかたないわ。どんな権能がくるかは、選べないもの」
「はあ・・・で、俺は死んだのか?」
「ええ。正確には、本当にあと一歩、ってところね。ここにこれったのが奇跡な位、ギリギリのライン。でも安心して。ムソーは今、あなたのお姉さんとアテ様が治癒中だから」
「・・・そうですか・・・」

 たしか、カンピオーネである俺に魔術をかけるには・・・いや、気にしないで置こう。

「で、ここに来たのはまたお話しするため?」
「ええ、私は中々息子達と話せないもの。こういった機会は大切にしないと!」
「俺、今のところ神様と戦ったら百パーセントの確立でここに来てるんだよな・・・」

 まさか、戦うたんびに死に掛ける、ということになるんじゃないだろうか・・・
 まあ、それならそれでママに会えるし、よしとしよう。

「じゃあ、ただ話すだけってのもあれだから、肩でもももうか?」
「あっ、それいいわね!親孝行みたいで!」

 良いみたいなので、早速実行することにする。
 肩が小さいのでやりづらくはあるけど、やれないというほどではないな。

「あ〜気持ち良いわね〜」
「家でもさんざんやらされてるしね。結構得意ではあるよ」
「いい息子をもったわね〜あたしとその人」

 まあ、やれと言ってくるのは普段家にいない母さんより普段から家でだらけてるリズ姉なんだけど、わざわざ言わなくても良いだろう。

 で、本当にどうでもいいような話をして、俺の意識は戻っていった。



◇◆◇◆◇



 ものすごい雷が落ちるのが見えたので、私と依林姉さんは武双のところに向かうことにしました。
 かなり心配ですし、いざとなったら私が本気を出せば何とかなるかもですし。

「あ、ムー君いた〜!」
「本当です
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