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とある星の力を使いし者
第105話
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魔術的な風を抜く作業ってどういう意味?」

上条の言葉を聞いた麻生は面倒くさそうな表情をしながら説明を始める。

「海水は様々魔術的な意味を持った要素が混ざっている。
 科学風に言うと、原子と分子と言った感じをイメージしろ。
 海水のほとんどが水という魔術的な意味を持った原子がある。
 しかし、その周り・・・つまり風や土と言った別の魔術的意味を持った分子が引っ付いている。
 水の科学記号はH2Oというように、Hがこの魔術的意味がある水。
 二つのOが風の魔術的意味を持った分子と土の魔術的意味を持った分子と考えればいい。
 風を抜く作業はその風の魔術的意味を持った分子だけ取り除く作業だ。
 理解できたか?」

麻生の説明は上条にとってとても分かりやすい説明だった。
上条が理解したのを確認した麻生は皿をテーブルの上に置くと、再び元に位置に戻る。

「でも、何の為にそんな事をするんだ?」

「護衛艦の船体は通常の海水を使っているようですから、おそらくそれ以外の術式に使われるものだと推測できるのですが。」

「だ、だとすると、「アドリア海の女王」ぐらいしか思い浮かばないものはないですし。」

「つか、「アドリア海の女王」だっけ?
 何かそれ、ローマ正教以外でもどっかで聞いた事があるような気がするんだけど。」
 
上条は首をひねりつつ、細いタコの足がたくさん入ったサラダを取り皿に載せる。
そんな上条にインデックスが言う。

「アドリア海の女王っていうのは、ヴェネツィアの別名だね。」

「それじゃあ、ヴェネツィアに深く関わる魔術なのか。」

「そうでございますね。
 ヴェネツィアとローマ正教は同じイタリア半島にありながら、極端に仲が悪かった歴史を持っているでございます。
 さらに塩や交易品で莫大な富を得たヴェネツィアは他の都市国家などを制圧するくらいの軍事力を誇っていたのでございます。。
 さらにローマ正教の支配を受けないでございます。
 ローマ正教にとって、これほどまでに脅威な国はございませんでした。
 いつ牙を剥くか分からない都市国家にローマ正教はある物を贈ったのでございます。
 それが・・・・」

「アドリア海の女王って訳か。」

国家を丸々一つ叩き潰す為の大規模術式。
しかし、そこにある疑問が生まれた。
その疑問をインデックスが言う。

「でも「アドリア海の女王」はヴェネツィアに対してしか発動できないの。
 理由は簡単、誰かに奪われた時に、自分達に向けられる事をローマ正教が恐れたからなんだけど。」

「じゃ、じゃあ、彼らは本気でヴェネツィアを破壊するつもりで!?」

アンジェレネが顔を青くしたが、今度はオルソラが眉をひそめる。

「ですけど、ローマ正教とヴェ
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