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とある星の力を使いし者
第187話
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捕えようとするが入ってきたのは土御門だった。
土御門と分かって、ナイフを下げる。

「あ、あぶねぇ。
 寿命が一年くらい縮んだぜい。」

「・・・・・・・・」

「うん?どうかしたか?」

怪訝そうに見つめる麻生の視線に気づいた土御門。

「いや、さっきお前の偽物に出会ってな。」

後ろを指さして、気絶している男を見て何があったのか察する。

「俺は間違いなく本物だぜい。
 何なら質問してくれて構わない。」

「よし、なら白バニーについて語れ。」

「まず白バニーを語るにはひんにゅうを語る必要がある。
 バニーは赤か黒だろうと意見があるが、それは間違いだぜい。
 白と言う純白で穢れのない色にひんにゅうという最強のステータスが合わさると最強に見える。
 それで最初のひんにゅうについてなんだが・・・」

「いや、もういい。
 お前は充分本物だよ。」

こんなくだらない事に強く拳を握り締め熱弁するのだから、本物だろう。

「事情を聴く前に移動したい。
 彼女達を運ぶぞ、車は用意しているだろうな?」

「もちろんだぜい。
 この子を連れてくるとあいつが騒ぐだろうが。」

「そんな事を言っている暇はない。
 打ち止め(ラストオーダー)も会いたがっていたんだ、ちょうどいいだろ。」

「ひゅー、キョウやんやっさしぃー!」

「茶化すな。
 さっさと移動するぞ。
 車の場所はどこだって、面倒だ。
 少し頭を覗くぞ。」

「了解。」

あっさりと頭を覗くのを了承し、麻生は額に指を当てる。
車の規模と場所を把握し、愛穂達に触れて空間移動(テレポート)する。
移動してすぐに部屋に戻るのを繰り返し、一分をかからないうちに移動を完了させた。

「海原、驚いてなかったか?」

「いや、空間移動(テレポート)したのが俺だと知ったら納得した顔をしていたよ。
 この後の喋りは車に乗り込んでからだ。」

「えっ、俺も移動させてはくれないのか?」

「使用時間がもったいない。
 お前には立派な足があるだろ。」

そう言って麻生も能力を使わずに非常階段を目指して走り出す。

「まぁ、しゃあないか。」

小さく呟きながらも土御門も彼の後に続いていき、階段を下りて車に乗り込んだ。
暗部全てが敵であると宣告されたにも拘わらず、暗部『グループ』の車で彼らの隠れ家に向かう。
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