暁 〜小説投稿サイト〜
銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百六十一話 別離
[2/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
りの艦隊も三割以上の損害を受ける羽目になった。

しかも、大外から敵艦隊の攻撃を受けた際に、旗艦アイアースも損傷し被弾のショックで飛んだフォーク中佐がロボス元帥に当たり人事不能に成るというアクシデントもあり、艦隊が混乱したが、いち早くグリーンヒル閣下が撤退を命じたため、それ以上の損害を受ける事無く撤退できたが、基地を見捨てる羽目になった。


宇宙暦794年5月10日

■自由惑星同盟 首都星ハイネセン 統合作戦本部 ヤン・ウェンリー

「ヤン、それで、そんなに酷い状態だったのか」
「ええ、混乱と混戦で後方から撃った弾が味方に当たる状態まで有りましたが、敵艦隊はローテーション制を取っていたらしく、三隊が一隊事に二時間ずつのローテーションで攻撃するという方法を取っていました」

「なるほど、司令部からの報告書にもあったが、帝国軍も次第に精練されてきているようだな」
「ええ、特に第六艦隊を攻撃し、最後に我々を危機に訪れさせた、艦隊は驚異的な攻撃力と統制力を発揮しています」
あの黒い艦隊と、赤い総旗艦は脅威だった。

「しかし、第十二艦隊に痛撃された艦隊や、司令部艦隊と第八艦隊に攻撃された二個艦隊は右往左往するだけだったようだが」
「確かに、三個艦隊は練度も低く統率力も低い感じでしたが、安心は出来ません」

「痛撃してきた赤い旗艦の艦隊の事かね」
「はい、あの艦隊はフェザーンからの情報には記載されていませんでした」
「つまり大佐はフェザーンが態と知らせなかったと言うのかね?」

「可能性はあります、フェザーンは同盟と帝国のバランスを取る政策を取っていますから」
「それで態と知らせなかった訳だと」
「はい、その可能性は否定できません」

「うむ、情報部には調べさせてはいるのだがな」
「未だ判らない訳ですか」
「そう言う事だ」

「ともかくも、今回は御苦労だった、貴官は今回の事で准将に昇進する事が決まった。グリーンヒル大将からの推薦もあった、大将の期待を裏切らないよう、より一層の努力を願うものだ」
「准将ですか、余り嬉しくはないですけど」
「ヤン、貰っておける物は貰っておけ」

また辞め損ねたな、これじゃ何時辞められるのやら。




宇宙暦794年5月15日

■自由惑星同盟 首都星ハイネセン 統合作戦本部 ヤン・ウェンリー

今回もまた本部長に呼ばれここに来た。
「ヤン大佐、出頭しました」
「入りたまえ」

本部長室に入るとまたもシトレ本部長とキャゼルヌ先輩が待っていた。
私が席に着くのとほぼ同時に、先輩が資料を私に渡してきた。

「ヤン、あの赤い旗艦の指揮官が判ったぞ、フェザーンからの情報なのがしゃくに障るがな。司令官の名前は、ウルリッヒ・フォン・ケスラー中将、
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ