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辻堂雄介の純愛ロード
番外編2『辻堂愛のバイト探し奮闘記』
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「そんなナリでアイス食ってるお前らのほうがヤベェよ!!」


 もっともなツッコミである。


「ってそんなことより……おい!店長を出せ!バイトに来たぞ!!」


 どうやら、愛も緊張でテンパっているようだ。こんな言い方じゃあ地上げしにきたようにしか見えない。


「私が店長です……」


 店の奥から店長登場、若干震えているような…。


「この店から、ショバ代をせびる気かね……」

「だから、ちげーって!!」




 ◇◇◇◇◇




「はぁー………どうしてあんなことに…」


 3○アイスクリームでの一件の後、愛は壁に手をつきもの凄く落ち込んでいる。当然の事ながら飛び入りの面接は失敗に終わった。まあ、上手く行くわけ無いと思ったが……こんな姿見てたらなんか不憫に思えてきた……しゃーない、助け船を出してやるか。


「愛、さっきこんなの見付けたんだけどどうだ?」


 そう言って、一枚のチラシを愛に見せる。


「……ヤンキー喫茶?」

「ああ。ここなら、ヤンキーの愛でも雇ってくれるだろ。だからがんばってこい」

「ユウ………ああ、頑張ってくるっ!!」





 ◇◇◇◇◇




「ウチは書類より適正重視やから……使用期間つーことで軽く接客して貰おうか」

「押忍!」


 厳つい店長の後についてフロアに出てきた。頑張れよ、愛。
あ、ちなみに俺は客としてコーヒーを飲んでいる。しかし、あんまり美味くないな…。


「まあ、接客ゆうても簡単なもんや。ウチに来る客はスリルを求めとる、せやから飴と鞭の要領で非日常を演出してやればええんや。手本を見せるさかいよう見とれや」

「オ……押忍!」




 ◇◇◇◇◇




「よォあんちゃん……」


 カップルのテーブルにつく、店長。


「はよ注文せんかいこのボケェ!!」(脅す)

「うおー!すげー迫力…!」


若干ビビル彼氏くん。


「いつまでカワイイ彼女を見せびらかしとんねんコラァ!!」(さりげなく褒める)

「やだーかわいいだってー♪」




 ◇◇◇◇◇




「……と、こんな感じでびっくりさせりゃええっちゅーこっちゃ、簡単やろ?」

「押忍!」

「お客さんに手ぇ出したらアカンけどテーブル小突くのも効果的やで。ほな、やってみぃ」

「押忍!!」




 ◇◇◇◇◇




@小突く


「あ、注文いいで――――」


 バキッッ!!!


 テーブルが見事なまでに粉々になった。


 A脅す


「あぁん?何しに来たんだ?
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