暁 〜小説投稿サイト〜
ゲルググSEED DESTINY
閑話 Trick or Treat! Happy Halloween!
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「よし、これで完成だね!」

「何してるの?」

一人で作業をしていたクラウを見かけたステラは何が完成したのかという好奇心から彼に話しかける。

「ああ、ステラ?丁度良かった。ジャーン!」

「?――何それ?カボチャのお顔?」

それは中身がくりぬかれたカボチャだ。大小様々な大きさのカボチャがあり、中には下に穴が開いてかぶれるサイズのものまである。

「そう、今日はハロウィンだからね。カボチャを使ってジャック・オ・ランタンを作ったんだよ。本当はカブらしいけど見栄えはこっちの方が良いし」

顔の形をしたカボチャはランタンの役割を果たすものと頭から被るものの二種類存在する。特にランタンの役割を果たす方は目や口に薄いカバーを張り、小さいものは手に持てるように頭が掴めるようになってる手提灯だった。

「ギルの機体は良いの?まだ完成してないって言ってたけど……」

「いいの、いいの。たまには休息も必要だよ。あ、そうだ――――ハロウィンの衣装があるから着ていきなよ。シン達にTrick or Treat!って言えばお菓子がもらえるだろうし」

「お菓子!わかった!!」

ステラは子供に近い精神年齢からか、お菓子という単語に食い付いてくる。クラウは笑いながら衣装と小さめのカボチャ、そしてお菓子を入れるポーチを用意してステラに手渡した。

「じゃあ行ってきます!」

「あ、お菓子持ってない相手には悪戯するんだよ」

素早く着替え、三角の帽子に魔女風の黒いミニスカートドレスを着て、コウモリの柄が付いたポーチを肩に掛ける。手提灯サイズのカボチャの中に電気のランプを入れて手渡す。
準備を整えたステラはそのまま颯爽と駆け抜ける。その速さはまさに強化人間ならではの速度と言っても良かった。

「さて……」

ステラがクラウの目に映らなくなったあたりで後ろから殺気が漏れ出す。伊達に十六回の人生を繰り返したわけでないクラウはすぐさまそれに気づき、そして心当たりのある相手が思い浮かばれ、まるで油を差していなかった機械のように軋む様に首だけ後ろに向ける。

「やあ、クラウ――――先程から随分楽しそうな会話をしていたじゃないか?」

そこにいたのはいつものように笑みを絶やさず、そしてその裏ではまるで般若のような怒気を撒き散らしているデュランダル議長その人だった。

「あの、議長……何をそこまで怒っていらっしゃるのでしょうか?」

「なに、先程の会話を少し聞いていただけだよ。別に怒ってなどいないさ………所で、この後時間はあるかね?」

「い、いやー、確か仕事が残っていたような気が――――」

冷や汗をかきながらクラウは必死に言い訳を探そうとする。議長の怒りは尋常のものとは思えない。まるで阿修羅すら凌駕した存在感
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