暁 〜小説投稿サイト〜
古の鉄の巨人を駆る他世界への介入者
イレギュラー
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お兄ちゃん」
「いきなり兄呼ばわりするな。まあ好きにしろ」
「は〜い好きにするね〜♪」

アルクは嬉しそうに、楽しそうにキョウスケに後ろから抱きついた。エクナと違った柔らかな暖かい感触、少しこの感触に酔いたいが残念ながらキョウスケはエクナ以外の女には異性としての愛情を抱かないタイプなのでアルクには何も思わなかった。まあ設定で婚約者っという事が多々合ったのでそこらの感情の使い方もうまくなっている。

「ったく、よくもまあ直ぐに設定に順応出来るものだ、しかも俺の妹という設定に」
「否別に?こういう経験もいいかな〜って思っただけ」
「そうか、なら「嫌よ」おいまだ何もいってないぞ」

キョウスケが何か言い出す前にアルクは拒否した。

「どうせ離れろというんでしょ?」
「当たり前だ」
「嫌よ!そういうのぶっちゃけメンドイわっっ!!」
「離れるのが如何してもそこまで面倒くさいのか俺には理解出来ん」

その時、家の固定電話が鳴り響いた。キョウスケは立ち上がって、背中にひっついたアルクごと身体を動かして固定電話の受話器をとった

「もしもし」
『もしも〜し!キョウ君お久し〜!』

キョウスケはそっと受話器を置こうとするが

『待って待って切らないでキョウ君〜!!』
「やかましいぞ束、いったい何の用だ」

電話の相手は篠ノ之 束、ISを作り出して逃亡を続けている天災だ←誤字にあらず。キョウスケと束は幼い頃から親しい間柄であったが、ある日からその関係は歪み始めていた。

「俺は既にお前と縁を切ったはずだ、二度と掛けて来るないっておいた筈だがな」
『…あの事は本当に反省してるよ、でも今はそれじゃなくて、好い加減にち〜ちゃんと会って上げてほしいの』
「ほぉ?俺とアルクを殺そうとしたお前の頼みを聞けと?」
『だからあれは誤解なんだってば!!』

束は声を荒げながらキョウスケに抗議する、キョウスケとアルクは以前ISの実験に付き合った時に束のうっかりミスによって死に掛けている。それに1度や2度ではない、何回も起こっている事からキョウスケは束と縁を切ってしまった。自分だけならまだしもアルクに被害が及んだ事が一番許せない。

「誤解だがなんだか知らないがな。俺としてはお前の事などどうでもいい。それに何故千冬に会わなければならない」
『だって婚約者でしょ!?』
「あれは勝手親父共が決めた事だろ。その親父共も死んだ今、其れを守る義理はない」

キョウスケはぶっきらぼうに答えた。世界を変えてしまった束と千冬、その二人にいい印象を持つ事は難しかった。だから拒絶する。それが考えた生き方だった。

『…キョウ君』
「くどい」
『…ち〜ちゃん、キョウ君に謝りたいってずっといってたよ、それで自分を…』
「………」


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