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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第五一幕 「決着の閃光」
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・・・そしてそのAIC発動には操縦者の集中力が必要なため発動時に隙が出来ることも、佐藤さんによって調査済みだ。

「という訳で・・・稔ちゃん怒りのフルオート射撃!!ファイエルッ!」
「むっ!?」

どががががががががががががががががががががががががが!!!
停止の瞬間に別角度から回り込んでいた佐藤さんの銃弾がレーゲンを襲った。強烈なマズルフラッシュと共に空中を大量の空薬莢と煙が舞う。ラファールの手に握られているのは66口径アサルトライフル『ストーム・オブ・フライディ』、ISの携行するアサルトライフルの中でも最高の連射速度を誇り、毎分2400発放たれる合金弾の嵐はまさに「ストーム」の名を冠するに相応しい破壊力を持つ。

最も今の佐藤さんの射撃精度では少々振り回されてしまうが、弾幕を張ることや止まった的を狙う分には何の問題もありはしない。とめどなく吐き出される競技用合金弾に晒されたラウラはたまらず後退せざるを得なくなった。同時にAICが解除され、白式の躰に自由が舞い戻ってくる。
舌打ちと共に回避行動をするラウラは、その態度に反して口に笑みを浮かべる。それは戦いを生業(なりわい)とする人間特有の、スリルを楽しむ笑いだった。

「ちぃっ!!さては情報を仕入れていたな!?抜け目がない・・・ますますハーゼにスカウトしたくなって来た!!」
「おっと!?俺の事も忘れるなよ!?」
「ちっ!少し出し惜しみし過ぎたか・・・!」

一瞬プラズマ手刀で受け止める姿勢を見せたが、一夏が零落白夜を発動させていることを確認するやワイヤーブレードでの攻撃に切り替えた。よく見ると非固定浮遊部位のレールカノン装着アタッチメントにドルヒ・カノーネを装着しており、ブレードに交じってビーム砲による弾幕も捲いていた。白式に意識が映ったのを見計らって弾倉(マガジン)を手早く交換し、すぐさま援護射撃を行う。

(今のところはこっち優勢か・・・)

一夏の追撃の邪魔にならないようラウラを牽制する佐藤さんの顔に余裕らしいものは見当たらない。それは単にラウラがこのまま終わる可能性が低いという予想を抱いているからだ。

実のところ、佐藤さんはこの戦いで原作の「VTシステムによるラウラの暴走」イベントが起きる可能性は低いと考えている。原作とはラウラの人となりや性格が違いすぎるから「力が欲しいか!」「ちょっと何言ってるか分からない」みたいな感じで回避できるんじゃないかと思うのでそちらはあまり気にしていない。

問題はラウラがこの状況を突破する術を身に着けているのではないかということだ。彼女はドイツでクラース・千冬の二人の教官から師事を受けている。十中八九原作よりも強い。なればこそ、この状況を予想していなかったとは思えないのだ。

(あるいはもう一つの可能性もある
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