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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第七十九話 目覚めの時
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う。

「疾風・迅雷―――スプライトザンバー!!」

 フェイトの巨大な斬撃により夢は硝子の様に砕ける。

 そして、はやてを覆う闇にも亀裂が奔った。
 それがはやての意識を覚醒させる鍵となる。

 フェイトが夢を砕いた時、なのはも追い詰められていた。

 間合いを詰められ拳を叩きこまれ、手足にはバインドが何重にも絡みつく。
 完全に無防備な状態。

「う、くっ」

 いくらなのはが優秀とはいえここまでの戦闘の疲弊に加えて、即座にバインドを解けるはずもない。

 なのはの頭上に奔る闇色の雷。
 闇の空間から出てくるのは歪な剣。
 だがその大きさが桁違いであった。

 なのはと比べるまでもなく、高層ビルに匹敵する巨大な剣。

 その柄を握る闇の書

「もう……眠れ!!」

 魔力が多いなど関係ない。
 圧倒的な質量による破壊力を解き放つ一撃。

 今、バインドに捕らわれたなのはにこれを避ける術はない。
 絶望的な状況。
 そこに展開される金色の魔法陣。

 そして、次の瞬間には歪な大剣は金色の大剣に両断され、なのはを捉えることなく海へと沈む。

 白き外套を纏ったフェイトがなのはの傍に降り立つ。
 なのはとフェイトの二人は互いの無事を無言で確認し、闇の書の相対する。




side 士郎

 一人になった部屋で解析をかける。
 探すのははやてに呑ませた俺の魔力。

 わずかに感じる魔力。
 だが

「ずいぶんと希薄だな」

 これでは辿り着くのは難しいか。
 無理やり、宝具か何かで穴を作るか?
 いや、それだと向こうにいるはやてを巻き込みかねないか。

 その時、急に魔力がはっきりと感じられた。

「ん? この魔力……なるほどフェイトは自力で脱出できたか」

 だが助かった、これで道は作れそうだ。

 投影したデュランダルを握り、空間を見据える。
 この世界を作る壁に剣を叩きつける。

 窓ガラスのように砕ける空間に穴が開く。
 この調子で行くか。

 そして同じ要領で空間を破っていき、辿りついた。

「ようやく見つけたぞ、はやて」
「士郎君!?」
「なっ! 一体どうやって」

 亀裂が入った世界で俺ははやてと闇の書の最後の騎士と向かい合う。
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