暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第45話 思い出の丘
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理由であれば無くはないが、そんな情報は特に無い。

(ま……いいか。この冒険が終わったら……聞いてみよう、かな)

 シリカはそう思い、考えるのを止めてこの≪思い出の丘≫攻略に再度意識を集中させた。そして、高く繁った木立の連なりをくぐり。

「うわああ………」

 シリカは目を輝かせた。そう……そこが丘の頂上だったから。
 そして、感心はそれだけじゃない。

 そうその美しい場所だったから。

 《空中の花畑》その形容が相応しい場所。一面が美しい花々が咲き誇っているのだ。

「こ……ここに……?」

 シリカは……中心を見ながらそう聞く。

「ああ」

 リュウキは頷いた。

「真ん中辺りに岩があって、そのてっぺんに」

 キリトは、指をさした。
 シリカはそれを聞いた途端に走り出す。もう、待ちに待ったから。そして、シリカがその中心に行くと。
 どうやら、シリカが、ビーストテイマーだと認識したようだ。柔らかそうな草の間に一本の芽が伸び、シリカが視線を合わせるとフォーカスシステムが働き、更に細部に至るまでわかる。
 若芽はくっきりと鮮やかな姿へ変わり、先端に大きなつぼみが出来た。

 それは……ゆっくりと開き、真珠の様な雫が生まれた。

 シリカは、それに手を伸ばす。絹糸の様に細い茎に触れた途端、氷の様に中ほどから砕け、シリカの手の中には光る花だけが残った。
 そして、そのアイテム名は。

《プネウマの花》

「これで……ピナを生き返らせれるんですよね……」

 シリカは、今日一番の……幸せそうな笑顔を見せ、そう聞いた。

「ああ」
「……その雫を心アイテムにに振り掛ければ良い。だけど ここは強いモンスターが多いからもうちょっと我慢して急いで戻ろう」
「はいっ!」

 シリカは満面の笑みでアイテム欄に花を収納した。

「………」

 リュウキは、笑顔のシリカを見て……、自然とリュウキも笑顔になる。この世界で笑顔が増える事は良いことなんだから。

「よかったな……」

 キリトはリュウキに聞こえるようにそう言う。シリカは、この会話には気がついていない。
プネウマの花に釘付けになっているからだ。
 リュウキは、キリトの方を見ると。

「………ああ、本当にな」

 笑顔で、そう答えた
 あの時、涙で覆われていた彼女の顔が、今はまるで花が開いたかのような笑みに変わっていたのだから。

 無事プネウマの花を入手した後。

 転移結晶で一気に飛んでしまいたかったが、徒歩で帰る事にした。転移結晶は、高価なものだからギリギリの状況で使うべきものだからだと判断したからだ。

 それに、リュウキとキリト、

 この2人がいれば、シリカに危険は無い
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