暁 〜小説投稿サイト〜
〜白と碧の翡翠〜
第3話
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パーティから脱退し、階段を上り、2層の地面に立つ。
追ってくる者はいなかった。それで良い。

道が続いているので、歩く。先へと。

そうして街が見えて来て、はじまりの街にあった物と同じ、
“転移門”と呼ばれる物を見つけた。
これに触れば、プレイヤーが此処を通れるようになるはずだ。

軽く触れ、急いで走り去る。
プレイヤーが出てくる前に。

暫く走って、街の外に出て、更に少し進んだ時。
その時には何故か、目から涙があふれていた。

周囲を見渡しても、モンスターの影も、プレイヤーの姿も無い。
広い草原に、たった1人。

この世界に来た目的はなんだったっけ。
お兄ちゃんと一緒に遊ぶ為じゃ無かったのか。

これでは、自分から離れたも同然。

俯くと、更に涙が零れた。
後悔する必要は無い・・・はずなのに。

元々お兄ちゃんとは距離があった。
私が勝手に埋めようと突っ走って、失敗して、寧ろ広げてしまっただけ。

お兄ちゃん的には何も変わらないだろう。
寧ろ、βテスターだからと引け目を感じてそうなお兄ちゃんには良い方向だったはず。

そう考えれば、寧ろ良い事じゃない。少し間が広がっただけ。それだけの事。
小さな事。これからは、ひたすらクリアだけを目指して戦えば良い。

その前に、もしかしたら、犯罪者として捕らわれるかもしれないね。

せめて、全てに抗ってやる。
ゲームから出さないと言うなら、出れるように。
遊びじゃないと言うなら、遊べるように。
私を殺すと言うなら、殺されないように。
捕らえると言うなら、捕らわれないように。

全てに抗って、絶対屈しないし、あきらめたりもしない。

だから・・・今だけは、今だけは、最後に泣いても、良いよね・・・。

◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆

結局、私はアインクラッドの犯罪者となった。
私に襲われたと言うプレイヤーが名乗り出なかった為、
私自身を討伐などにはならなかったが、
犯罪者と言う悪評、
それを消すには至らなかった。

更に、私には“鬼姫(きき)”と言う2つ名が付いた。
音だけは可愛いね、字面と意味はともかく。

まぁ、覚悟の上だけどさ。

βテスターについては、
彼らは被害に怯える人達と言う考え方が広まり、
βテスターは、持つ情報を出来る限り情報屋に提供してくれれば、
情報屋がβテスターに代わって広めると言う制度が作られた。

これは、誰がβテスターかを広めない為の処置である。

そして現在、アインクラッド7層まで攻略されている。

今までのボス全てにトドメを刺したのは、私である。
周囲からは、ラストアタック狙いの奴としか見られなかった。
別に構わ
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