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「これがタルタロスだよ。まあ、私もそんなに詳しいわけじゃないんだけどね」

 タルタロス、奈落の名を冠する塔か。
 見ているだけで不吉な気分にさせられるこれは、さしずめ――――

「滅びの塔、かな?」
「何か言った?」
「いや、何も。さあ、行こうか」

 この塔の頂上に辿り着いた時、俺は一体何を見ることになるのだろうか?
 残酷な真実か、避けられない事実、あるいはその両方……
 ――――それでも、歩みは止められない。
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