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ゲルググSEED DESTINY
第五十七話 無意味な戦争
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がらビームを躱し、お返しとばかりにビームランチャーで反撃する。だが、G‐Vはストライクフリーダムに勝るとも劣らない機動力で回避し、そのままインコムでリゼルを狙い撃った。

『おっと、甘いな!』

しかし、インコムによる攻撃は躱されてしまい、再びリゼルは距離を取ってビームランチャーを連続して放つ。

『クソッ、何で!?』

インコムの実用性は実際の所、連合内ではあまり高くない評価をされている。他とは合うことのない専用OSの用意、ガンバレルよりも高いコスト、ガンバレルと違い三次元的なものではなく二次元的な軌道が基礎となる武器――――これらの要素から数で戦う連合にとっては正直に言ってしまえば必要性の薄いものであり、ニーズに合っていない。だからこそ連合では実用性が高くないと評価された。それでもなお使われているのは来たるべきザフトのエースとの戦いに勝てるようにする為の試作機の一環としてだった。
前大戦は少数の精鋭と大型の兵器が戦局を大きく変え、戦争の終結を担った。それは数で戦う連合にとってはあまり喜ばしいことではないだろう。しかし、何の対策も立てずに数だけ増やすのは愚の骨頂だと考え、その結果に造られた数少ない対エース用の機体。それらの一つがこのG‐Vだった。
結果的には大型MAに需要は奪われることになったものの、機体として製作されていることからその性能の高さは言うまでもないだろう。

『機体の相性が悪いのかね?使いこなせていないぞ!!』

しかし、一方でそれが勝敗を決するための条件であるかと言われれば疑問視せざる得ない。対エース用の機体がエースに勝てるという道理は存在しない。インコムによる攻撃は先にも挙げたように二次元的なものであり、誰でも扱えるというメリットを持つ一方で、他のオールレンジ攻撃の兵器と比べると性能は高くない。
さらにパイロットとしてもバルトフェルドはどのような機体であっても使いこなす万能タイプのエースであり、逆にエクステンデットであるアウルはどちらかといえば尖ったパイロットセンスを持つ人間だ。リゼルは量産機という事もあり汎用性が高い為、バルトフェルドと相性は良いが、G‐Vは機動力を中心に基本性能に優れた機体であり、アウルはどちらかといえば機動戦に向いていないパイロットな為、機体との相性が決していいわけではない。

『畜生!速いッ!?』

そして機動力に優れているのはリゼルも同じである。リミッターを解除しているリゼルの機動力はG‐Vの本来の機動力と比べれば劣っているだろうが、アウルはその機動力を生かしきれていないためにリゼルの方が速く動いているように感じてしまう。

『ふざけんなよッ!!』

とはいえ、機動力を生かせずとも瞬間的な加速力は出力がリゼルの倍以上であるG‐Vの方が上である。殺人的な加速にエクステン
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