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中二病が主人公になったら?
プロローグ
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皆さんは『中二病』という言葉をご存知だろうか?
思春期を迎えた中学二年の頃にかかってしまうと言われる、
恐ろしくも愛すべき病で、
形成されていく自意識と夢見がちな幼児性が混ざり合って、
おかしな行動をとってしまうという…アレだ。
昨日まで週刊少年誌オンリーだった奴が
いきなり英語の原書を読み始めてみたり、
コーヒーの苦味も何も分からないのにブラックに拘ってみたり、
自分には特別な力があると信じて、
オカルト系におもいっきり倒れこんでみたり…
さて、この少年、鳴門勇太も中学時代は見事なまでの中二病だった…
愛読書『中二病でも恋がしたい』や『NARUTO』の影響からか、
自らを『ダークフレイムマスター』や『うずまきナルト』と名乗り、

決め台詞は・・・・・・!!

\闇の炎に抱かれて消えろッ!!!/&\螺旋丸!!!/

「・・・・・・恥ずかし恥ずかし恥ずかし恥ずかし恥ずかし!!」ガンガンガンガンガン!!
「忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろォ!!」ジタバタジタバタ

このように、思い出すだけでも悶え死にそうになる
恥ずかし〜い病なのである(笑)

そんな彼はもうすぐ高校に進学するので、これを機に
『ダークフレイムマスター(自称)』を卒業しようと試みる。
しかし、ただ卒業するだけでは情趣がないと思い、
卒業試験なるものを自身に課すことにしたのである。
その内容とは、『自身の集大成として最高の技を作ること』である。
勇太は『黒炎を纏った螺旋丸』を作ろうとした。
大量のスライムに黒い水彩絵の具と灯油を混ぜ、
ガチャガチャのカプセルにギッチギチに詰め込み冷蔵庫で冷やし固める。

そして、冷蔵庫に入れた翌日・・・・・・
ついにそのブツは完成した!

「つ、ついに完成したぞぉ!その名も『黒炎螺旋丸』だ!」

しかし、彼は疑問に思った。
『果たしてこの螺旋丸から黒い炎は出るのだろうか?』と。
彼は『ダークフレイムマスター(自称)』として黒い炎の螺旋丸を
放ちたいというイメージで作った。
だが、『黒い絵の具を混ぜただけで燃やすと炎が黒くなる』のかどうか
彼には分からなかったらしい。
誰がどう考えても『炎が黒くなるわけない』という結論に至るはずなのに。

しかし、彼は、

「よし!わからないので、やってみよう!」

と言い出したのである。

早速、チャッカマンを左手に、黒いスライムを右手に持ち、

「喰らえ!『黒炎螺旋丸』!!」

と叫びながら例の物体に火を着けた。
その瞬間、鼻が曲がるような異臭を放ちながら爆発したのである。

数時間後、彼は焼死体となって発見されたそうだ。
この火事現場第一発見者の話によると、

「ギェアアア!腕がぁ!!僕の
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