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我が剣は愛する者の為に
旅立ち
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す。
 あいつさえどうにかなれば、後は簡単だからな。 
 お前ら、やれ!!」

賊の頭のような男がそう命令すると、賊達は一斉に襲い掛かってくる。
賊達は容赦なく剣を振り下ろしてくる。
村人達も母さんの稽古を少しだけ受けていた。
こういった事態に備えての事だ。
賊達も人質が一人でも必要なのか、殺さないように急所を避けて攻撃してくる。
母さんの稽古を受けた村人は賊達の攻撃を防いでいた。

「ちっ、少しは訓練してあるみたいだな。
 変更だ、容赦なく殺れ!
 餓鬼と女が居れば充分だ!」

その言葉が合図だった。
それを待っていました、と言わんばかりに剣を振り下ろす。
剣と木で出来た鍬や竹の槍がぶつかり合えばどちらが勝つのか、言う必要はない。
だから、村人達は避けに徹底していたが、賊達の容赦ない攻撃にかわす事ができないでいた。

「餓鬼が。
 大人しく寝てろ!」

「ッ!?」

そんな中、賊の一人が俺達の所にやってくる。
俺は賊の蹴りをかわすと、そのまま木刀を振り男の頭に面を打つ。
それが効いたのか、一撃で地面に倒れる。

「餓鬼一人にやられやがって情けねぇ。」

その光景を見た他の賊が俺の所にやってくる。
正直、さっきの賊は油断していたから何とかなったが、次はこうはいかない。
何より相手は真剣。
こっちは木刀。
打ち合えば、勝敗は目に見えている。
俺はジリジリ、と後ろに下がって行く。

「兄様。」

後ろで愛紗が俺の名前を呼ぶ。
此処で俺がやられれば、次は愛紗に目標を変えるだろう。
あの関羽とはいえ、今は小さい少女。
俺が何としてでも守らないと。
賊の一人が一気に距離を詰めてくる。
そのまま真っ直ぐに剣を振り下ろしてくるが、俺はそれを横に避ける。
母さんとの修行のおかげなのか、何とかかわす事ができた。
俺はカウンターとばかりに木刀を振るおうとしたが。

「調子に乗るんじゃねぇ!!」

横からその言葉と同時に蹴りが俺の顔面を襲い掛かる。
全く防御する事ができずに、俺は横に転がる。
その衝撃で、木刀が地面に転がり離れていく。

「餓鬼が、図に乗りやがって。」

賊は最初から二人で俺を仕留めるつもりだったのだろう。
俺は立ち上がって木刀を拾いに行くが、賊がそれを許さない。

「させるかよ!」

賊の蹴りが今度は俺の脇腹に襲い掛かる。
俺は木刀のある所とは反対の所に転がる。

「兄様!!」

愛紗の叫び声が聞こえる。
俺は立ち上がろうとするが、蹴りを二回喰らったせいなのか上手く立ち上がる事ができない。

「縁!!」

父さんは俺を助けようとするが、賊の相手をして俺の所に駆け付ける事ができないようだ。

「てめぇを見せしめに殺せば
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