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【IS】例えばこんな生活は。
例えばこんな我儘をあいつは許してくれるだろうか
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を?がれた翼人にこれ以上戦う力は残らないだろう。

ふと回線を見やると真田からコールが掛かりっぱなしになっている。・・・予想以上にばれるのが早かったな。さてはアリスの仕業か?

そんなことを考えながら厳空域からの離脱準備に入ったジェーンの身体に、凶弾が直撃した。1発、2発、3発と次々に着弾する攻撃にニヒロの躯体が投げ出される。
背中や四肢に走る衝撃と熱。それはやがて神経から脳へ伝わり痛みに変換され、ジェーンの全身を蝕んでいく。

「がっ・・・!」

一夏がその身に受けたよりもさらに多くの弾丸に肉体を抉られ、意識を手放すまいと歯を食いしばりながら振り返ったジェーンが見たのは―――

「・・・なんだそりゃ。私は聞いてねえぞ」


海からゆっくりと浮上・・・いや、周囲の海水を押しのけて空へと舞い戻る銀の福音。その背中には通常のISでは考えられないほどの収束エネルギーが光の翼となって噴出していた。


二次移行(セカンドシフト)


操縦者を守ろうとした福音のコアが引き起こした奇跡。操縦者を愛し、必死で保護し続けた福音が「主と共に空を駆けたい」と願ったから起きた想いの結晶。

決してニヒロには辿り着けない極地。


視界を真っ赤に染めながらそれを見据える。太ももは肉が抉れてグロテスクな断面を晒し、当たり所が悪かった左腕はへし折れて骨が肌を突き破りかけている。内蔵もいくらか破裂しただろう、さっきから絶えず口の中に鉄の味が溢れ出てくる。

それでも、この体は死なない。この程度では死ねないのだ。既に皮膚の裂傷は塞がり始めている。
死への恐怖は無い。再び立ち上がった福音も、性能は上がっていても中身は同じだ。「白狼」を使わずとも倒せるだろう。

だがそんな事よりもジェーンには重大な問題があった。


「マズイ・・・この状況は流石に真田を誤魔化せん・・・!!」

予定では適当なダメージを与えてとっとと離脱、後は無断出撃組に手柄を譲る予定だったのだ。それが真田に想像以上の速さでばれるわ予想外の痛手を受けるわで予定が総崩れだ。
幾ら狼人間でもこれだけの傷を負うと1日くらいは安静にしておかなければ治らない。この夏場に厚着をして傷を誤魔化すのにも無理がある。私の行動がばれている以上すでにごまかしがきかない状況になっていた。
身体状況とは関係なく冷や汗を流すジェーンに追い打ちをかける様に後ろから2機のIS反応。桜花と紅椿だ。

(あ、これはもう無理だな)

知らなかったか?ゴエモンからは逃げられない!そんな言葉が頭をよぎった。

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