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中国的麺
第五章
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 店の掲示板はもっと酷かった、そこはというと。
 普通の拉麺派が各地、各民族に別れて言い合いそこにインスタント派、各企業ここでも各地各民族に別れていた。そしてそれぞれ言い合っていた。
 ことここに至ってだ、張も遂にこう言った。
「これは駄目だな」
「ほら、言ったでしょ」
 妻は夫にそれみたかという顔で横から言った、二人は今夜の閉店時間に店のサイトを見てそれで話をしている。
「酷いことになったでしょ」
「酷過ぎるな」
「食べ物のことは皆引かないのよ」
「そうなんだな」
「だってあなたもでしょ」
 晴日は張の顔を見て言う。
「あなたも麺にこだわるからお店やってるんでしょ」
「まあな」
「だったらよ、こうしたことはね」
「誰も引かないんだな」
「そう、特に麺類はね」
「麺はか」
「誰でも手軽に食べられるし」 
 それにだった。
「中国人の心の料理よ」
「だからか」
「だからあなたも麺類の専門店にしているんじゃない」
「そうだよ、中国人は麺を食わないと駄目だよ」
 本場あけはある、このことは。
「特に拉麺はな」
「そうでしょ、だからこうしたことを言うとね」
「こうなるんだな」
「私もインスタント派まで出て来るとは思わなかったけれど」
「凄いことになったな、本当に」
「どれが一番いいとかって言うのはまだいいけれど」
 妻は掲示板やランキングでの感情剥き出しの議論を見ながら夫に語る。
「決めるってなるとね」
「こうなるんだな」
「そう、そこはあえて決めないの」
 絶対にだというのだ。
「決めるとなるとね」
「こうなるんだな」
「何なら拉麺は一つだけにする?」
「いや、それはな」
 店の売りであるあらゆる種類の麺を出すということに反する、そして中国は様々な麺類があるのだ。拉麺もだ。
 だからだ、それはだった。
「俺としては出来ないな」
「そうでしょ」
「主義に反するし店の看板にもならない」
「じゃあいいわね」
「ああ、止めるか」
 張もまた掲示板を見ながら言う。
「もうな」
「そう、ランキングは中止してね」
「それでよね」
「もうこんなことは言わない」
「お客さんの議論もね」
 はっきり言えば言い合いだが客のことを考えてこう表現したのだ。
「止めましょう、いいわね」
「わかったよ」
 こうしてだった、どの拉麺が一番美味いかを決めるランキングは中止となった。そして店の中や掲示板でのそうした議論も禁止となった。
 店に平和が戻り客達はそれぞれの麺を楽しむだけになった、妻は平穏さを取り戻した店を見ながら夫に話した。
「こうしたことは本当にね」
「言わないに限るな」
「言えばそれこそね」
「ああなるんだな」
「そう、だからもう二度とね」
「こんな馬鹿なこと
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