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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第三九幕 「モノクロームは空を舞う」
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子の一人で、しばらく顔を合わせていない奴だ。

「あいつは人一倍甘えん坊だったからなぁ・・・少しは成長してると良いが」
「例の教え子さんですか?」
「ああ。じゃ、そういうことでこっちの書類の束は任せたよミス・フランシィ」
「えー!?さり気なく押し付けないでくださいよ!!」
「無駄口叩いてるのは暇な証拠ってね」
「あははは、口は災いの元だね!」
「ほう、ミス・榊原も随分余裕があると見えるな?じゃ、こっちの書類よろしく」
「しまったー!?」
「ざまーみろバーカ!」
「何よ!バカって言った方が馬鹿なのよバーカ!」
「アンタだって馬鹿って言ってるじゃないのバーカバーカ!!」
「煩いバーカバーカバーカ!!」
「だー!口論してる余裕があるならとっとと書類を片づけろこの馬鹿コンビ!!」
「「はーい・・・」」

最近よく思う。俺は一生誰かの世話を焼き続けなければいけないんじゃなかろうか、と。



 = = =



「・・・はっ!父の気配が近づいている!」
「何を訳の分からないことを言っているんですの?それよりも、始まりますわよ」

ラウラの前髪の一部が妖怪アンテナの様にピピンと何かを受信しているが、今は目の前でもっと興味深い事が起ころうとしているので誰も突っ込もうとはしない。

アリーナの中央に鎮座する2機のISに周囲の視線が注がれる。
片や純白の装甲に身を包んだ凛々しい剣士、白式を駆る織斑一夏。
片や漆黒の鎧を身に纏った勇猛なる拳闘士、風花を従える残間結章。

きっかけは些細な事だった。
今まで一夏は箒にIS操縦の指導を受け、時々セシリア、最近は鈴からも師事を受けていた。対する結章は専用機の改修やメンテに時間を取られながらも基本動作をシャル、簪から教わっていた。(ジョウはその頃は夏黄櫨(なつはぜ)の一件でいろいろやってたため不参加。訓練自体はデータ採取名目でやっていた)
だが今まで何の巡り合わせか一夏と結章は時間帯や使うアリーナの違いであまり訓練を共にすることがなかった。
そこで一夏はこう思った。自分とユウ、現状でより強いのはどっちなのだろうかと。それは強さを競う世界では誰もが抱く単純な疑問であり、親友と自分にどれだけの力量差があるのか確かめたいという軽いライバル精神からくる言葉でもあった。そしてそれを口にしたところ、“なら模擬戦してみればいいじゃん”という結論に至ったため現在に至る。

世界にたった4人しかいない男性IS操縦者の一騎打ちは瞬く間に周囲に広がり、観客席にはかなりの見物客が詰め寄っていた。自分あっちに注がれる好奇の視線は余りいい気がしないが、互いに互いの実力を確かめたいのも確か。二人の集中力はかなり高まっていた。

『一夏!あれだけ練習に付き合ってやったのだ、半端な結果は許
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