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少女1人>リリカルマジカル
第三十八話 少年期【21】
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子か。わかった、みんなには声をかけておくよ。紫の子だよな」
「……またそんな風に、変なあだ名みたいなのをつける」

 呆れ顔を作られたが、俺は向こうの名前すらわからないのだから仕方がないだろう。それを言うとそれもそうかと向こうも納得したようだった。まぁ、知っていてもあえて呼ばないことはあるけどな。

「紫の子じゃなくて、メガーヌよ。覚えておいてあげて」
「メガ盛みたいな名前だな」
「本人が聞いたらさすがに怒られるわよ」

 そんなことばっかり言っていたらモテないわよ、と小学生に小言を言われました。地味に傷ついたぞ。それからグラウンドに流れるアナウンスに耳を傾けながら、分かれ道でお互いに足を止める。自分の児童席に戻るために、俺たちはひらひらと手を振り合った。

「それじゃあ、また後でねアル」
「おう、クイントもな」

 こうして始まった俺たちの初めての運動会。ドタバタの体育祭午前の部が終わりを迎えたのだった。


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