暁 〜小説投稿サイト〜
とある科学の論理回路
論理回路と幻想殺し
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
て、疲れるからしたくない。

 でも、コイツラしつこすぎだったのだ。どう計算しても、コイツらと戦わずにすむ未来が無い。いや、無いこともないのだが、そっちも面倒くさかったのだ。俺のクラスメイトを人質にしようとするし。

超能力者(レベル5)でも、序列が下なら何とかなると思ったか?残念だが、超能力者(俺たち)を常識で図ろうとするな。そもそもが、序列なんて『強さの順番』じゃないんだ。『学園都市に対する貢献度』の順番なんだよ。それだって、対した違いがあるわけじゃない。」

 まぁ、序列1位〜4位は、戦闘でも人外レベルの化物たちだが。あんなのに絡まれたら、俺では命が幾つあっても足りない。超能力者(レベル5)は単騎で軍隊とでも戦えると言われているが、俺の専門はどちらかといえば経済だ。武力ではなく、未来を知るというアドバンテージによって、経済を支配する。・・・俺も、十分化物だったな。

「とにかく、しばらくアンチスキルの所で反省するんだな。自分たちの思慮の浅さを。」

「グハっ!!!」

 恐怖で動けなくなった不良を叩きのめし、俺は電話を取り出した。アンチスキルに連絡して、コイツらを引き取ってもらう為なのだが・・・

「不幸だあああああああああああぁ・・・!!!」

「・・・は?」

 知らない叫びが(・・・・・・・)、俺の耳に響いた。

「・・・・・・・・・知らない。こんなの見てないぞ俺!」

 その時、俺の心に浮かんだ感情は、歓喜だった。

 学園都市に来てたったの二年で、俺の能力は完全に開花した。

 ”論理回路(ロジカル・ダッシュ)”。

 昔は、『見た未来がいつのことなのか分からない』という致命的な欠陥が合ったこの能力だが、二年における能力開発によって、この欠点が無くなった。それに、『不確定要素』を多く持つ人間に対しても、ある程度の未来を視ることが出来るようになったのだ。

 今の俺が見ることの出来る未来の範囲は、最大で五年後まで。ただし、このくらいになると、未来はかなり誤差が出てしまう。的中率は八十%くらいか。ほぼ百%の的中率を出せるのが、一年以内だ。一年以内なら、『何月何日の何時何分に何が起きる』かまでハッキリと視ることが出来る。

 さて、俺は、朝起床してから、自分の一週間後までの未来を視る事を日課としている。当然、視た内容は全て暗記している(超能力者(レベル5)の頭脳舐めんな)。
 ・・・俺が視た今日の事件は、この不良共を叩きのめすことだけだ。それ以外は、俺には何も起こらないハズだった。
 しかし、今、俺の予知を上回った人間がいた。ウニのようなツンツン頭の少年が、五十人以上の沢山のスキルアウトに追われて走っていったのだ。

「は、ハハハ!俺の今日の行動は、もう家に帰って
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ