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木ノ葉の里の大食い少女
第一部
第一章 純粋すぎるのもまた罪。
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「らぁあああああめぇえええええんっのにおいがするぞぅおおおおお!」
「ぎゃーっ!?」

 がばあっ、とラーメン一楽の暖簾が突き破られん勢いで舞う。そこから躍り出た小柄な少女は、アカデミー教師・うみのイルカの傍で割り箸を割ったばかりの金髪の少年――うずまきナルトをタックルで跳ね飛ばした。箸も持たずに頭をどんぶりの中に突っ込んで直接ラーメンと汁とを呑みこみ始める、飢えた獣さながらの姿にその場の全員がドン引くのも無理はないことだっただろう。
 赤い髪飾りで結わえられた長い空色の髪は天然パーマでふわふわとしており、浅黒い肌色は健康そうで、未就学かと思わせるほどに小柄な背はまるで小動物のように愛らしいが、肉食獣さながらに血走った凶暴な瞳とラーメンを猛然と啜る姿は見事にその可愛らしさを相殺していた。

「うーんっ、ごちそーさま!」

 ラーメンを何の残りかすもないほどに綺麗に食べつくすと、両手を合わせて満足そうに彼女――狐者異マナは笑った。タックルされて地面に這い蹲っていたナルトが起き上がり、怒鳴る。

「だーっ! なんだってばよぉ、きつねものいマナぁああああ!」
「ちちち。あたしの名前はきつねものいって読むんじゃねーよ、ドーべ」
「んだとぉお! ドベはお前もだろーが、きつねものいぃいい!」
「だからきつねものいじゃねえっつってるだろーが」 

 人差し指を振り子のように振ってドヤ顔で言うマナに、ナルトがびしぃっ! と人差し指を突きつける。きつねものいと読むのではないと先ほど本人が言ったばかりなのだが。
 確かに狐者異マナはくノ一クラスのドベだ。別に頭が悪いほうではない。寧ろいい方に入るはずだが、授業を真面目に聞いていない。常に空腹状態であり、サボって食べ物探しに町をうろつきだすこともしばしばだ。机や椅子に噛み付いたりすることもあるくらいだ。
ナルトと並ぶドベであり問題児――それが狐者異マナという少女だが、彼女は少しばかり大目に見られていた。というのも、九尾襲撃以前にマナを残して揃って全滅した狐者異一族は、一族全体が恐ろしく消化のよく、尚且つ想像を絶する大食いなのだ。

「じゃーどう読むんだってばよ!」
「まあ、アンタの好きなように呼んでろ。アタシは自分の名前に興味ねーし」
「じゃあ訂正すんな!」
「へいへいっと」

 何気にイルカのラーメンにまでも手を伸ばし、ずるずると今回は比較的大人しくラーメンを食べ始める。

「大体なんでお前がこんなとこにいるんだってばよ! お前なんかが居たら食うもんも食えねえじゃねえかあ!」
「だって火影さまから貰ってる生活費を全部食費に回してっから、電気代と水代払えなくて電気も水も止められて、しかも大家さんに追い出すとか言われてさー。仕方なく払ったら食費ねーんだよ。で、餓死しそうになってゴ
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