暁 〜小説投稿サイト〜
ドラゴンクエスト5〜天空の花嫁……とか、
第3話:足には自信あり!
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ぱらりっ』の掛け声空しく、奈落へ落ちる主人公であるはずの俺。ニャンコ先生、助けて〜……


(どかっ!)「ぐはぁ!」
奈落へと落ちた俺は、幸運にも目的地へと到達した。
まぁ、ドでかい岩に全身を強打しての到着だが……

「うわぁ〜ん、痛いよ〜!」
俺ちゃん号泣。
だって仕方ないじゃん……もう其処彼処から出血してるんだモン!

「おぉ……ボウヤはパパスさんの所のアルスじゃないか!? どうしたんだこんな所で? ワシの足に乗っかってた大岩を動かしてくれたのはお前さんか?」
どうやら俺の決死の体当たりにより、薬師のオッサンを拘束してた大岩を動かしたらしい。
結果オーライと言いたいが、体中が痛くて涙が止まらない。

「血だらけじゃないか!? 子供がこんな所に一人で来ちゃ危ないぞ……まぁ結果は見ての通りだが」
「うわぁ〜ん!!」
助けて貰って言う事がそれか!? こっちは死ぬかと思ったんだぞ!

「ビ、ビアンカが(ヒック)……困ってて(ヒック)……オジサンが(ヒック)……必要で(ヒック)……」
俺はガチで泣き止めない状態で大まかな説明をオッサンに施す。
お願いだから原作の様に、幼い子供を置き去りになんてするなよ!

「そうか……お前はビアンカちゃんが好きだったからな。彼女の為に怖い思いをして、ワシを助けに来てくれたのか」
「う、うん(ヒック)……で、でも……もう歩けない(ヒック)」
マジです。ガチです。本当です! 体中が痛くて歩く事が困難です。

「困ったなぁ……ワシも足を怪我してるから、背負(おぶ)ってやる事が出来ない……アルスはホイミを使えないのか?」
「つ、使えるけど(ヒック)……効果が(ヒック)……低い(ヒック)」
そうなのだ……昨日の強行軍で、初めての魔法『ホイミ』を憶えたのだけど、ささくれを完治する程度の回復力で、現状の俺を治す事など到底出来ない。

「ではワシの足を治してくれんか? 多少歩ける様になれば、お前さんを背負(おぶ)って帰る事も出来るだろう」
そう言うとオッサンは真っ赤に腫れた足首を折れに突き出し、魔法(ホイミ)を要求してくる。
正直、今は他人に構ってる余裕は無いのだが、無事に帰還する為にはオッサンの戦力を当てにせねばならない……

「ホイミ(ヒック)」
俺の目の前でオッサンの赤く腫れ上がった足が微かに輝く。
しかし見た目には変化がおきず、足の痛々しさはそのままだ。
ただ、現状の俺の痛々しさに比べれば足の一本くらい何でもないだろう。

「おぉう、お前さんのホイミは良く効くなぁ! これでワシはもう大丈夫……お前さんを背負(おぶ)って帰る事が出来るぞ」
豪快に笑いながら俺の頭を撫でる薬師のオッサン。
絶対に嘘なのが見え見えなのだが、俺を背負(おぶ)ると
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ