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謎の時代錯誤

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夜の公園に悲鳴が轟き
次々と男たちが倒れていく


どうすることも出来ない俺は
お爺さんと同じように震えることしかできない




手持ちは財布のみ
110番は無理だ


でも。これ以上はヤバイ
マジでコイツ等を殺しちまうっ・・・!!!



「どうする、、考えろ、、」




頭を抱えて唸っていた
その時だった


背後からカランと
小気味よい下駄の音が聞こえた


『やっと 見つけた』


振り返れば時代錯誤な服装の男


着流しにハット
ブーツに扇
シルバーアクセにゴーグル

ハットからはみ出た髪は見事な天パのようで
それを結び 襟足に小さな尻尾ができていた




ここじゃ見ない顔だ


『あれまぁ派手にやってるねー』


場にそぐわない
緊張感の無い声


右手に持った扇であおぎながら
左手を目の上に当てて この悲惨な状況を眺めている


「誰だ あんた」


『ん?他に観客がいたんだ
 小さくて気づかなかったよ』



・・・・・とりあえず、コイツ嫌い。


袖口に手を入れると
ガサゴソと漁り 何かを俺に投げよこした


思わずキャッチ
手のひらに収まるソレは苺味の飴玉


『まぁまぁ 飴でも舐めて見てな』

そう告げると
田町の方へ近づいていく


「見てろったって、、、」

何する気だ?







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