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流星のロックマン STARDUST BEGINS
星屑の覚醒
6 怒りと恐怖
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あんなこと言われたら、立ち上がれないかもしれない...」
「...いいお兄ちゃんじゃないか。私、この娘の手術をしてみて、驚いたことがあった。あなたのお兄ちゃんは多分、無意識のうちに止血をしていたようだ。自分だって傷だらけだったのに」

彩斗は救急車を呼んだ後、意識を失ったが、体はミヤの応急処置をしようと必死に動いていた。

「もし止血してなかったら、今頃もっと酷いことになっていただろう。だから自分を責めないで欲しい。きっとこの娘もそう思ってる」
「...」
「気を落とさないことだよ!今度、もう一度手術して治してみせる。本来なら1回で済む手術なんだけど、この娘のダメージや体力からどうしても一時止めなければならなくてね」

女医はメリーを励ますように頭を撫でながら、ポケットからメロン味の飴玉と自販機で買ってきたらしきミルクティーと渡した。
メリーは作り笑顔でそれを受け取るが、頭を撫でられることにあまり嬉しさを感じなかった。
彩斗の手でないため安心感が無い。
下を向きそうになった時、女医のネームプレートが見える。
『Reona Yoyly-Retina』とあった。
どうやらハーフの医師のようだ。
実際、髪の色も少し金髪と茶髪が混じっている感じだった。

「ヨイリー先生って言うんですか?」
玲音奈(レオナ)だ。『玲音奈・ヨイリー=レティーナ』。出身はイギリス、担当は外科じゃないがね。でも腕は信用してもらって結構だよ。呼びにくいからレオナでもヨイリーでも好きに呼んでくれ。君は?」
「私は...メリー....いえ、雛梨(ひなり)です」

メリーは一瞬戸惑った。
メリーは本名ではない。
そして本名と思われるものですら、正確かどうか分かっていない。
だからこそ初対面の人間に名乗るときはいつもこんな調子だった。

「ヒナリちゃん?可愛いじゃないか。知り合いの娘さんに同じ名前の娘がいるんだけど、最近会ってないなぁ....あなたと同じくらいのピンク色の髪の娘なんだ」
「そうですか...珍しいと思っていたけど、案外メジャーな名前なのかな」
「それより気がかりなのは、君のお兄さんだ」
「兄さん?」
「昔、大きな病気をしたことはないか?ほとんど消えていたが、胸のあたりに古い手術痕があった」
「さぁ。私が生まれる前のことだったら分かりません。兄さん、あまり多くを語らないので」
「そうか。ちょっと気になったもんでね。じゃあ、そろそろ次の患者の触診があるから、私はこれで。またお会いしましょう」

レオナはそう言って簡単な検査をすると病室を後にした。
そしてメリーも焼きチョコを置くと、出ていこうとする。
だがミヤの荷物の置かれているところに気になるものがあった。
被害に遭った時に持っていた荷物の中にあった普段使っている
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