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ソードアート・オンライン〜ニ人目の双剣使い〜
百足巨人の猛攻
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クライン
なんだかんだで気のいいやつなんだよな……女にはモテないが

「アスナ!」

「うん、回復いくよ!」

スプラッシュダメージでレッドゾーンにまで減っていたHPをアスナに回復してもらう
ポーションを飲んでいる暇など存在しない
故にアスナからの回復に頼ることになる

「アスナ、任せた」

「わかった。絶対にクリアしようね」

「言うまでもない」

絶妙なタイミングで飛んでくる回復魔法
アスナの戦闘判断力は飛び抜けている
背中は任せていいので、俺が今回するべきことは、巨人の攻撃を受け切ることだ

話している間も断続的に続いていた斬り払いがいきなりピタリと止まった

「下がれ!」

足を撓ませているのを見て、次の行動を予測した俺は叫びながら自らも後ろに下がる
俺の指示に全員が迷うことなく下がろうとすると同時に巨人が跳び上がった
そして、落下した

強い揺れと共に地面から大量に飛び出してきたのは鈍く輝く氷の槍の林

事前に俺の言葉で下がっていたため、誰もその速贄にはならなかったものの、背筋に走る冷たいものを抑えることはできない

しかし、巨人の攻撃はこれで終わりではなかった

「まだ、終わってない!?」

「やべっ!?」

巨人は手に持つ槍で生えている槍の林を一閃
根本から斬られた槍は重力から解放されたかのように宙に浮かび上がり、高速で全方位に射出された

「くぅ……っ!!」

かわす暇もなかった上に軌道を変えるとさらなる二次災害を呼びそうだったため、剣をクロスし受け止める

保有エネルギーが凄まじく、かなりの距離を削ってようやく動きを止めた
俺のHPはだいたい三割ほど消え、他のメンバーは少なからずダメージを追っている
直撃を受けたであろうユウキとリーファのHPはレッドゾーンに突入している

巨人のHPはだいたい残り二割ほど
あの落下で自身もかなりの衝撃を受けたのであろう。すぐには動けそうにない

しかし、それも時間の問題であろうし、なにより巨人は槍を量産できるのだ
今、手に持つ槍を投げてくると考えるべきだ

「アスナ、シノン。援護頼む」

「わかった。すぐにみんなを回復させるね」

「任せて」

だいぶ離されてしまった距離をダッシュで詰める
俺が向かってくるのを見た巨人は手に持つ槍を俺に向かって投げた

俺はそれを跳び上がることで回避
石突きを蹴ってさらに加速する

投槍が俺の足止めにもならないと悟ったのか巨人は一言吠えると先程よりも短い槍を二本、地面から抜きとった

「双槍か……。キリト、あまりもたないぞ!」

「わかった。全員、ソードスキルを解禁! 押し切るぞ!」

「その言葉、待ってたぜぇぇ!」

双槍
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