暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第三五幕 「父を訪ねて約5600マイル」
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設』って・・・孤児なのかな?)
(き、聞きたい・・・すっごくツッコみたい・・・!!)
(ここは、我慢するところ)

両手に握ったハリセンを抑え込もうと必死のユウの手に自分の手をそっと重ねる簪。ハリセンさえなければカップルに見えなくもない。

「父が教えてくれたことはすべて忘れず覚えているぞ!チョコバーの味、情報収集のコツ、悪巧みの仕方、フォーメーションの優位性、程よい手の抜き方のさじ加減、徹底的に相手に嫌がらせをする戦法、上司の怒らせ方と無能な上官のコントロール方法、果てはバナナやラズベリーで武装した敵からの護身術まで・・・父から教わった全てが私の中で生きている!」
(し、鎮まれ僕のハリセン!今はまだその時ではない・・・!)
(耐えるんだユウ、ここは黙って聞くのが男の心意気だ)

突っ込みどころの多さに耐えられなくなりつつあるユウをジョウが宥める。普段は逆が多いだけにハッキリ言ってこの上なく貴重な瞬間である。
しかし話を聞くうちに少しずつ見えてきたものがある。どうも彼女の父親は軍事関係者なのではないかという事だ。でなければ内容があんまりだし・・・軍事関係者だったとしてもあんまりだが。少なくともユウはそんな父親は嫌である。
そんなユウを尻目にラウラの父親話は終局へと向かう。

「だが父は仕事の都合上余り一か所に留まることがない。父は特定の女性とは付き合わないと言っていたが・・・あの人はなんだかんだでモテる!万が一私のいない間に父が知らない女とくっついてその間に子供が出来たら・・・私が第一子になれないではないか!だからそれよりも早く父と養子縁組をしなければいけないのだ!!」
「義理の父親かなとか薄々思ってたらそれですらなかったんかい!」

すぱぁーーん!!

「あ。」
「ぐふっ・・・これがジャパニーズ・ツッコミ、か・・・ふふ、見事・・・だ・・・ガクッ」
「ぼ、ボーデヴィッヒーーーーーー!!!」

とうとう我慢の限界に達したユウのハリセンがラウラの後頭部に直撃したことによって、その話は一応の収拾がついた。しかし気絶寸前までボケをかますラウラは意外と芸人気質なのかもしれない、とシャルは密かに思うのだった。ちなみに軍人である(らしい)ラウラをハリセン一本で昏倒させたユウの顔は―――

「ふふ・・・・あ〜すっきりしたぁ!!」

この上なく解放感に溢れていたという。

なお、一夏は両親がいないせいか「父親ってそういうものなのか?」とあらぬ誤解を抱くという見事なマジボケをしていたとか。

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