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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第三三幕 「教務補助生」
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と声を上げる。そう、そのISは確か・・・

「そのISは・・・ジョウ!?」
「御名答!実は先生に呼ばれてお手伝いすることになったのさ」
「え?兄さん?何してるの!?っていうかそのISは何さ!?」

ざわめく周囲。ジョウのISは専用機を開発中という偽の情報を流していたので多くの生徒が「あれが承章の専用ISか」と驚き、夏黄櫨をお目にかかったことのあるごく一部の生徒は「あれって元は訓練機なんだよなぁ・・・」と改めて驚いている。
ちなみにユウは夏黄櫨を知らない。ジョウは過保護ではあるが同時に守秘義務などの重要なルールに関しては厳しい。兄弟だからという理由で情報を漏らすことはしないのだ。

「慌てるな馬鹿ども!承章についてはこれから私が説明する」

それから千冬が語った内容は、中々に衝撃的なものだった。

何でも来年からこの学園に新しい制度を導入するらしい。その名も「教務補助生制度」。
飛び抜けて有能な生徒や高いリーダーシップとそれに見合うだけの成績がある生徒を“教務補助生”として選出、教務補助生の名の通り教師の補助をする。学園内での非常事態や緊急の用事で担任がいないときなどに教員の代理を務めるのが主な仕事となる。能力と人格以外に基準は無く、クラス代表以上副担任以下といったくらいの権限が与えられる。
・・・また、これは生徒には説明していないが、所謂“表沙汰に出来ない仕事”の場合も緊急時には協力してもらう事も考慮して選定される。

「・・・つまり、承章はそのテストケースだ。他にも生徒会長を含む数名が選ばれている」
「へぇ〜そんな話があったんですねぇ・・・」

呑気を装いつつ内心結構驚いているのは佐藤さん。定番の『それ原作にない』である。とは言っても最近の佐藤さんはもうそれに慣れつつあるのだが。しかし生身で千冬と斬り合えるレベルの人間ならば他の生徒に舐められるようなことはないだろう。いや、そもそもこの場自体がジョウとそのISの実力を見せつける場という事かもしれない。
そんなことを考えていると、織斑先生が笑いながらこっちを向く。その笑顔はどこかイタズラが成功した時のしたり顔に近いような・・・

「―――何を呑気な事を言っている。お前も補助生に選ばれているのだぞ?」

・・・ん?

「・・・・・・・・・申し訳ありません、ちょっと聞こえなかったのですが」
「お前も今日から教務補助生の仲間入りだと言った。無論拒否権など無いぞ?」
「・・・・・・聞ぃぃてないですよぉぉぉぉぉぉ!?」

まるで自分の撃った雷がゴムだからというだけの理由で相手に効かなかった時の自称神様みたいな顔になっている佐藤さん。だが考えてみればおかしな人選ではない。何せ佐藤さんは成績優秀でリーダーシップも取れる真面目な生徒(と少なくとも教師陣は思っている
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