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勇者番長ダイバンチョウ
第5話 強敵、スケ番登場!男は女を殴っちゃいけねぇ!
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、あぁ……」
「理由は分からないけど、貴方が頭を下げる程の事だと言うのは良く分かったわ。貴方が言いたくなった時に教えて頂戴」
「有り難う、お袋」
 寛大な判断に番は頭が上がらなかった。
「その代わり、怪我だけは注意しなさいね」
「心配すんなって! 俺は体だけは丈夫だからな」
 自身の胸を叩いて自分自身をアピールする番。そんな番を見て、笑みを浮かべる母恵なのであった。




     ***




 リフレクト星人との戦闘から暫くの間はゴクアク組の襲撃はなく、平和な日常が戻って来た。番は珍しく早めに学校へと向った。
 余り長居していてはまた母と弟に要らぬ心配を掛けてしまうかも知れないと思ったからだ。
 それに、その日は何故か余り寝たいとは思えなかったのである。
「おはよう、番」
 背後から声がした。その声を聞き、番は頭をかきながら振り返った。
 後ろに居たのは一人の女子生徒だった。学校指定の制服を身に纏い、茶色の髪に長い髪を後ろで三つ編みで束ねている。少し気弱そうな顔立ちで丸めがねを掛けたその少女は番を見上げるようにして立っていた。
「珍しいね、何時も遅刻常習犯の番がこんな早めに登校するなんて」
「別に良いだろ。俺にだってたまにはこんな日もあるんだよ」
「へぇ〜、たまにはねぇ」
「……」
 含みのある笑みを浮かべながら、その少女、長瀬美智【ながせ みち】は番と歩幅を会わせるようにして隣を歩いていた。
 美智と番は小さい頃からの幼馴染である。どうやって知り合ったかは、今は二人共覚えてはいないがとにかく、番と美智の二人が連なって歩く事はさほど珍しい事ではない。
 だが、その事をネタにしてからかおうものなら、その後に番の手により血の海を泳ぐ羽目になるので、これを読んでいる人達も決して下手にからかうような真似はしないように。
 そんなこんなで番と美智の二人で珍しく登校した今日この頃。玄関口へと移動し、ゲタから上履きへ履き変えようとしている時である。
 一応番も校内をゲタで歩き回るような真似はしない。ちゃんと履き変える事はしている。
 番が自分のゲタ箱を開けると、その中にある自分の上履きの上に一枚の手紙が置かれていた。
 ご丁寧に封までしてある仕様であった。
「何だこりゃ?」
「手紙だねぇ……もしかしてラブレターとか?」
「んな訳あるか!」
 美智の意見を全力で番は否定した。実は言うと番は、何よりも女が苦手なのである。幼馴染の美智は別だが、他の女とは余り関わりを持とうとしていないのである。
 それは彼曰く【男がそう簡単に女に声を掛けるのは軟弱者のする事也。男はどっしり構えて女が話掛けてきた時だけ答えるべし!】と言う、これまた祖父の教えを守っているからである。
 何はともあれ、中身を見ない事に
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