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世界の片隅で生きるために
プロローグ
落ちてきた私と師匠
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若変ってしまったのか、どう見ても14〜15歳くらい……いや下手したら、もっと下かもしれない。
 PCに取り込んでおいた元の自分の写真を見せたら、師匠はかなり興味津々だった。
 師匠は念能力で若返りしているわけだし、もっと他に方法があれば楽だと思っているのは間違いない。リアル50代だしねえ……。

 原因不明だけど、それを解明できれば自分にも転用できるかも!? と師匠は思ったらしい。
 結局、解明はできないまま今に至っているんだけれど、当初は師匠としてではなく、迷子(研究材料)の保護者だった。




 それが師匠になったのはいつからだったっけ……?

 確か、ハンター試験の283期の試験官に師匠がなった時だから、拾われてから一年くらい過ぎた辺りだ。
 それまで私は師匠の家でお世話になり、時々師匠の研究に付き合いつつ、家政婦代わりに家事をして過ごしていた。

 主人公のゴンたちがハンター試験を受けるのは287期。
 原作が始まる五年前に私は落ちてきたのだ。
 それに気がついた私は、原作となるべく関わらないでこの世界を生きていこうと思った。

 普通、原作のキャラたちと積極的に関わるんじゃ? とか思う人もいるだろうけど(実際、重要人物の一人ビスケの世話になっていたわけだし)、私はなるべく原作はそっとしておきたい。なので、極力原作キャラとは接触は避けるつもりだ。

 自分が関わったせいで――バタフライ・エフェクトによって話が横道にそれるとか面白くない。

 元の世界に戻れれば一番いいけど、現状では帰れるあてはないし、最後の記憶が落下する飛行機の中だから戻ってもその時点で死亡フラグが立っている。
 そしてここでは、私の身分を証明するモノもなにもなくて、普通の仕事をすることも無理だ。
 このままでは、ビスケの専属家政婦として一生を過ごすことになってしまう。



 身分証明として使える何か。
 それさえあれば就職、そして食べることに困らないもの。


 ……あるよ、あるじゃない!


 ハンターライセンスがっ!



 という連想をしたあとに、そう簡単には弟子にしてくれないだろうなーと漠然と思っていた私だったけど、頼んだらあっさり許可もらえた。
 むしろ「いつになったら弟子にして下さいと言ってくるかと思っていたわさ」と呆れたように言われた。

 それからは、師匠とは色違いのゴスロリ服を着るようになった。
 黒と白のコントラストのドレス。やたら長いストレートの黒髪と合わせて、暗いところで見たら軽くホラーだ。

 もちろん、これは師匠が用意したもの。
 弟子になったら、着せたかったらしい。

 ―――ちょっと、後悔したのは秘密だ……。



 そして弟子になったばかり
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