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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
一部:超絶美少女幼年期
四十七話:明日のために
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は教えます。
 出し惜しみするほどのものでも無いし。
 ある程度強くなって、カッコよくマリアさんを助けてもらわないと困るしね!

 が。

「……よわ」
「……し、……かた、ねえ、……だろ……!俺、だって、……できれば、経験値、稼ぎたかった、よッ……!」
「うん、ごめん。私、恵まれてたよね」

 こういう訓練で、経験値って入るんだろうか。
 体を鍛えるのと経験値の関係って……うむ、わからん。

「……まあ、男なんだからさ。そのうち、筋肉付いて。強く、なるって」
「……なんだ、その憐れみの目は」
「ソンナコトナイヨ」
「……もっかい、やるぞ」
「無理は良くないよ。科学的に考えて」

 そういう科学的な理屈が、通用する世界なのかどうかわからんけども。

「……明日も、頼む」
「うん。お疲れ」


 と、打ち合いは終わりにしたけどまだまだ物足りないので、続けて素振りをすることにします。
 できれば走り込みとかしたいところだけど、そこまでは贅沢ってもんよね。
 どうせ仕事が始まれば、足腰は鍛えられるしね。各種運搬業務で。

「……対抗しなくてもいいのに。休みなよ」
「少し、無理する、くらいじゃねえと。強く、なれねえ、だろ!」

 この姿を、マリアさんに見せてあげられたらなあ。
 好感度、ぐんぐん上がりそうなのに。
 あと、十年か……。
 ……マリアさん以外でも、誰か同年代の女の子。来ないかな。

「……なんか妙なこと考えてねえか」
「そんなこと無いよ!」

 お互いの幸せのことを、考えてたんだよ!

「……ヘンリーの、好きなタイプってさ。どんな娘?」
「……いきなり、なんだよ」
「いいから」
「……好きになった相手が、タイプだろ」

 なんだそのイケメン的模範解答!
 腹立たしい!!

「へ、へえー……」

 こんなカッコ良さげなこと言っといて実際は巨乳好きとかそんなんだ、きっとそうだ。
 自己申告になど頼らず、傾向と対策を割り出してやる!
 色々、勧める中で!

「そう言うお前は、どうなんだよ」
「え?私?そうだねえ」

 二次元の話ならデボラさんみたいのも愛でられるけど、これは完全に三次元の話だよね!

「明るくて、可愛い人とかー」

 例えば、ビアンカちゃんのように!

「淑やかで、可憐な人とかー」

 例えば、フローラさんのように!(子供のうちに会えなかったのでさん付け)

「でも、素朴な可愛さも捨て難いしー」

 あのふたりのような華やかさは無くとも、野に咲く一輪の花のような、そんな可愛らしさも。いいよね!

「……うん、やっぱり、好きになった相手が、タイプだね!」

 なんだ、ヘンリーが正しかったわ!


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