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星の輝き
第12局
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「くそっ…!」

そんなもめている様子を見ながら、あかりが小声でささやく。
「ちょっとヒカル、どーするの?」
「あ、うーん、どうしたもんかな。」
 困惑するヒカルたちをよそに、佐為は楽しそうに盤面を眺めていた。
―なかなかの対局ではないですか。和服の少年のほうが実力的には上でしょうか。しかし相手の子供も、一手一手に面白い手を打ち返している。
 
 ヒカルもあかりと一緒に盤面を眺めた。
確かになかなかいい勝負だ。
そして加賀と対局している少年の顔をしっかりと確認する。
やはり間違いない。
 横のあかりに小声でささやき返した。
「こっちの和服が加賀でさ、そんでなぜか対局してるのが…、三谷なんだよ。」
「ほえっ!」
―ほぅ!
 そう言われて、目を丸くして驚くあかりと佐為。
思わず、三谷といわれた少年をまじまじと見てしまう。
気の強そうな顔をした少年だった。


 二人には以前のことを一通り話してある。
当然、三谷のことも話してあった。

 あかりもこそこそとささやき返す。
「でも、ここで会うはずじゃないんだよね?」
「ああ。あいつも葉瀬中に入るんだから、来てても不思議はないっちゃないんだけどな。少なくともオレは全く知らなかった。」
「で、どうするの?」
「…もう少し様子を見よう。」
―お、今のもなかなかの手ですねー。



 対局は終局に差し掛かっていた。
子供の方は予想以上の強さだった。
少なくとも、自分よりは全然強いと、横で見ていた筒井には分かった。
だが、それでも加賀が相手では分が悪かった。
目算が得意な自分には分かる。
子供の黒が足りない。
子供の表情も悔しげだ。
これだけ打てるのだ、自分の負けが分かっているのだろう。

 終局となり、整地も終わった。
「コミを入れて、白六十六目、黒六十二目半、三目半の白勝ちだな。」
 そう告げる白の加賀を、悔しげに睨みつける三谷。
見ていた筒井も感心したように告げる。
「…加賀相手に立派なもんだ、強かったよ、君。」
「ま、少なくとも筒井、お前よりは強いわな。さて、負けた以上約束は覚えてるな。」
「ちょっと、加賀、いくらなんでもプールはひどいって!」
「約束通り冬のプールに飛び込んでもらおうかと言いたいところだが…、そうだな。おい、おまえ。名前と年は?」
そう言って、子供を睨みつける加賀。
「…三谷祐輝、十二歳だ。」
「十二ってことは小学生か?」
「今度の春に、中学入学だ。」
「中学はここか?」
「ああ、そうだ。」
次々と質問を重ねる加賀に、しぶしぶながらも答える三谷。
さすがに冬のプールには入りたくないらしい。

「よし、ならちょうどいいな、お前、入学したら囲碁部に入れ!」
「えっ!」
「ちょっと加賀
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