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真剣で覇王に恋しなさい!
第18話
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 彼女は大和と一緒に劉邦がいる事に眉を顰め、すぐに

「待ちくたびれたぞ我が軍師よ。で、なんでこいつまで連れてきた?」

「それはですね……」

「俺が勝手についてきたんだよ。なんか面白そうだったからな」

 柳司は豪快に笑いながら清楚にそう言った。
 しかしながらそんな事をすれば清楚の怒りがグレードアップするだけである。

「おい、これは俺と軍師の話だ。勝手についてくるんじゃない」

「そりゃないぜ清楚。俺とお前の仲だろ?」

「ふざけるな! 貴様は劉邦、俺は項羽。どう考えても貴様は俺の学園制圧の邪魔にしかならんだろうが!」

 腹立ち紛れに足元の小石を砕き割り、思い切り柳司に吠え掛かる清楚。しかし柳司の方はどこ吹く風だ。
 そんな二人を見た大和は、その仲介に入る事にした。

「それなら柳司先輩、あなたも項羽軍団の一員になったらどうですか?」

「ほぅ?」

「話では京極先輩もなってくれたそうですし。劉邦が項羽の部下になるなんてそれこそ前代未聞ですけど、そういうのにはこだわらないんですよね?」

 少なくとも、赤戸柳司(劉邦)は葉桜清楚(項羽)に対して、敵対心のようなものは持っていない。
 というか見た感じ、劉邦は項羽に構いたがっている。
 それなら案外あっさり味方についてもおかしくはない、そう考えた大和は一応柳司に言っておく事にしたわけだ。

「んー、だが断る」

「どうしてですか?」

「いやほら、俺にも一応考えとかがあるしな?」

 だからすまん、と言って柳司は笑いながら頭を下げた。
 それを見た清楚はさっきとは一転した冷たい声で彼に告げる。

「ならばさっさとこの場からいなくなれ。俺の臣下にならないのならいい加減に邪魔だぞ」

「……わかったよ、この場は去る。二人ともまたな」

 急に不機嫌になった清楚に言われ、ちょっと落ち込んだ感じの柳司はその場を去っていった。
 その反応を見て大和は思った。
 もしかして、柳司先輩にも自分の仲間になってもらいたかったのか?

「おぅちょっと忘れてた」

「っ!? ……って柳司先輩、いきなり背後に立たないでくださいよ」

「いやなに、ちょっと忘れ物というか出し忘れというか」

 唐突に戻ってきてそんな事を言いながら、そっぽを向いている清楚に近づく柳司。
 そして真剣な表情で懐から何かを取り出した。

「というわけで……清楚、大事な手紙だ。じっくり読んでおいてくれ」

 そう言って綺麗に折りたたまれた小さめの紙を渡そうとしている柳司だが、清楚はそれを受け取らない。
 仕方なさそうに首を振った柳司は、躊躇無く清楚の肩を掴んで口を開いた。

「デートの誘いだ。日時と場所が書いてある。お前が葉桜清楚
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