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真剣で覇王に恋しなさい!
第5話
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れにここで逃げて臆病者になるのも思わしくない。
 九鬼のクローンとしての名に泥を塗る事にもなるかもしれない。そんな恩を仇で返すような真似はごめんだ。
 それに……清楚の事もある。

「いいだろう、クリス。その決闘、受けようじゃないか!」

 色々と考えを巡らせながら、俺はクリスのワッペンに自分のワッペンを重ねた。
 それを見たクリスは満面の笑顔を浮かべる。

「それでは場所を決めてくる! ちょっと待っててくれ!」

 クリスは嬉しそうにそう言うと、まだ勝手がわからない俺をおいて教師の元へと走っていった。戦う場所でも決めるのだろうか。
 ……それにしても、随分と期待されているようだ。義経の決闘を見ていた連中の幾らかが、こっちの方へと目を向けている。おそらくは今の会話も聞かれていただろう。

「ま、期待するような戦いにはならないさ」

 再びこちらへと駆け戻ってきたクリスを目に捉えながら、俺はそう呟いた。


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