暁 〜小説投稿サイト〜
ゲルググSEED DESTINY
第十七話 すれ違う運命
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
機の損傷に関しては余剰パーツから組み合わせれるはずだ。俺の機体はもう放置しておけ。何ならデータ取った後は、ばらして部品だけ別の機体に使って――――――」

クラウは格納庫で忙しなくMSの修理を行っていた。ミネルバの整備士は人が良いのでこちらの指示を受け入れてくれて助かる。これが閉鎖的な人柄だったら、こちらの意見など受け入れず、建設的な意見を出し合えないまま派閥が出来たり、自分勝手に行動されたりするものだ。

「クラウ、お前はこれからどうするつもりなんだ?」

マーレが自分で行える分の自身の機体の修理を終わらせ、クラウに今後の状況を尋ねる。

「ああ、それに関してなんだが、本国から遅れて来ていた新造艦を呼んだ。ミネルバが移動する港に到着する予定だ。その後は指示待ちだな。機体に関しては俺の乗ってたシュトゥッツァーはもう使い物にならないと思うよ」

苦笑いしながら答えるクラウだが、その表情は浮かない。マーレにしてもいつものような覇気が欠けている。彼らも決してデイルやミネルバクルーの死に堪えていないわけではないのだ。

「場合によっては新しく来る新型艦と共に行動するか、機体だけ受け取ってミネルバに配属されたままかもね。どちらにしても何らかの変化はあるな、きっと」

溜息をつきながら答える。フリーダムを相手に真っ向から戦って見せたが、フライトユニットのせいで―――いや、これは言い訳に過ぎない。完成が間に合わなかったのは自身のせいでもあるのだし。結局は敗北するべくしてしたのだろう。

「ともかく、これからどうするかだな。全く……厄介ごとは増えるばかりだ―――――」

そう言いながら修理を続けるクラウ。マーレはその様子を、そして言葉を聞いて違和感を感じる。

「クラウ、そう思ってるなら何でそんな風に―――――」

笑ってられるんだ――――――

「どうした、何か言ったのか?」

「……いや、大したことじゃない。気にするな」

その言葉は告げられない。単なる自分の勘違いかもしれないし空元気の類なのかもしれない。もしかしたら、彼にとってはこうなる事こそを望んだ異端者なのかもしれない。だが、だとしてもマーレはそれを口にすることはしない。
自分だってナチュラルは滅びればいいと思ってる。それが間違ってるとは思わないが、その考えは今のプラントでは受け入れられないのだ。おそらくはそういったものと同じ類。なら掘り返してまで聞く必要はない。

「悪いが先に上がらせてもらう」

どちらにせよ、彼はクラウがどんな人間であろうとも関係ない。多少互いの立ち位置が変わるだけでお互いに敵対しあうような関係になることはないだろう。そう思い、マーレはそのまま格納庫から立ち去った。








港に到着してからの行動は
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ