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とあるβテスター、奮闘する
裏通りの鍛冶師
とあるβテスター、祈る
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に震えていることに気が付いた。
SAOではありえないことのはずなのに、心なしか、アルゴの周りにどす黒いオーラが見えるような気が───

「……じゃあなんダ?オイラはそんな奴に胸を揉まれた挙句、『あー、論外』とか鼻で笑われたってのカ……?あの野郎、自分はネカマの癖しやがっテ……!」
あ、やばい。
これはやばい流れだ。

「……ねぇ、シェイリ。止めるべきだと思う?」
「んー、これはりっちゃんが悪いんじゃないかなー?」
シェイリに相談してみたものの、さすがの彼女もセクハラは看過できないらしい。
そうこうしている間にも、アルゴは何やらぶつぶつと呟きながら歯軋りしている。
まあ、僕も被害に遭ったし。
挙句に小僧だの何だのと色々言われたし。
こればっかりは仕方ないかな、うん。

「あのネカマ野郎ッ!一発殴ってくル!」
「いってらっしゃーい」
「……一応、死なない程度にお願いね?」
怒り心頭といった様子で部屋を後にするアルゴに、さらりとリリアを見捨てるシェイリ。
そんな二人に軽く恐怖を覚えながら、僕は心の中でシスコン鍛冶師の無事を祈った。
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