暁 〜小説投稿サイト〜
不思議なスライム
茂みとスラ子

[8]前話 [1]後書き [2]次話
「キュ!?」

起きた早々、スラ子は驚いた。
宝箱を取り囲む茂みに、ようやく気がついたのだ。
しかも、貯め池まである。

「キュー?」

現状を把握しようと考えるスラ子。
うーん、うーん、うーんと頭をフル回転させ、1つの答えに辿りついた。
植物が急成長したのだと!
いやいや、ないから。
そんなこと魔法でも無理だから。
しかし、凄いなーとスラ子は感心している。
感心するな。
もっとよく考えろ。
貯め池は植物の急成長と、まったく関係ないだろ!?

「キュ!」

何か見つけたのか、宝箱から飛び出した。
どうした!?
茂みの植物を、正確にはその一部を、スラ子は食べ始める。
うおーい!
ガルドの努力を無駄にしないで!

「キュー♪」

スライムの主食は水と草だが、木の葉なども食べるのだ。
やばいなー。
物凄い勢いで食べている。
このままでは茂みに、穴が開いてしまう。
と思ったら、スラ子の口が止まっていた。

「キュー。」

スラ子は思いだしていた。
かつて色々教えてくれた先輩スライムの言葉を。
『いいかい?草も木の葉も全部食べたら駄目だよ。』
『植物は残っていれば、またそこから成長する。』
『何度でも食べられる。ね、素敵でしょ?』
いつの間にか忘れていた言葉。

「キュ、キュー!」

おおおっ!?
食い意地を押さえて、食べるのをやめた!?
スラ子!偉いぞ!
私は今、猛烈に感動している(嬉涙)。

「キュー。」

早く成長してね!と草木を、ポンポンと軽く叩くスラ子。
そして貯め池を覗くが、残念な事に水は溜まっていない。
喉を潤す為に、いつもの水場に向かう。
あれ?
戻ってきた?

「キュー!」

スラ子はガラス瓶を持つ。
なるほど!
飲んだ後、ガラス瓶に水を入れるのか。
お持ち帰りするわけだな。
再び水場へ向かうスラ子だが・・・。

「ギューギュー(お前か、丁度良かったぜ、一緒に来な)!」

途中で出会ってしまった。





不良スライムこと、スラ吉に!





[8]前話 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ