暁 〜小説投稿サイト〜
駄目親父としっかり娘の珍道中
番外ネタ その1 苦労して得た物はどんな下らない物でも素晴らしい
[1/14]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 空は快晴、晴れ渡る青空の下、真選組屯所内では、今正に緊張の空気がひしめき合っていた。
 歴戦の勇士達が皆、固唾を飲み込んで結果を今か今かと待ち焦がれている。
 そんな中、沖田が答えを携えて読みを進め始めた。

「評議の結果を発表します。賛成多数、反対1。以上を持ちまして、今回の法案を可決する事にします」

 どうやら答えが出てきたようである。しかしかなり偏った評議だったようだ。
 一体その反対とは誰だったのだろうか? 
 それは、顔を見れば一目瞭然であった。そう、鬼の副長こと土方十四郎その人だったのだ。

「真選組屯所は、只今を以って、全域禁煙と致します」
「ちょ、ちょっと待てよ!」

 早速異議を唱え出す土方。彼にとって喫煙とは切っても切れないものだ。それを無理やり切らされては彼にとって生きる気力を失わされる羽目となってしまう。何としてもこの法案を可決させる訳にはいかない。

「そ、其処はもう少し喫煙者に配慮すべきじゃないのか? 俺の他にももしかしたら喫煙者は居るだろう?」
「いいえ、土方さん以外に喫煙者は居ませんぜぃ」

 沖田の言う通りであった。法案の結果でも見ての通り、土方以外は全員が禁煙に賛同している。現在この屯所に土方の味方は一人も居ないのだ。

「じゃ、じゃぁ……じゃぁ俺みたいな喫煙家はどうすりゃ良いんだ? 一体これからどう生活すりゃ良いってんだ? その法案を出した以上答えも出してるんだろ?」
「当然でさぁ。喫煙家は今日を以って直ちに煙草を辞めて貰いまさぁ。それが出来ないってんなら局中法度で即切腹して貰いまさぁ」
「殆ど俺に死ねって言ってんじゃねぇか! ふざけんじゃねぇ!」

 その後も、必死に土方は抵抗を試みたのだが、結局一度可決した法案を覆す事は出来ず、結局土方は自由に煙草を吸う場所を失う羽目となってしまったのであった。




 その頃、万事屋の下にあるスナックお登勢では、夜の仕事に備えての仕込み作業に入っていた。
 つまみの支度や酒類の用意。店内の掃除や模様替えなどなど、スナックは夜営業するとは言え昼間でもやる事は沢山ある。
 そして、その仕込みの手伝いをなのははしていたのであった。
 そんな普段からやってるお手伝いをしていたある日の事であった。

「オラァコノクソガキ! 煙草キレタカラチョット買ッテ来イヤァ!」

 そう、今回の番外編にて初登場の猫耳萌え(?)キャラであるキャサリンである。
 猫耳が生えてるって所に高いポイントを期待する読者も多いだろうが、このキャラ、かなり顔が濃いのだ。故に好みの差があると思われる。
 そして、そんなキャサリンがなのはにおつかいを要求してきたのである。
 それが今回のお話の発端でもあった。

「えぇ? 私今おつまみの仕
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ