暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜白の剣士〜
戦場のプリンセス
[2/4]

しおりが登録されていません
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
けられる形となってしまった。
辺りは砂煙によって二人の姿が見えなくなっていた。
やがて、砂煙の中からひとつの影が飛び出してきた。

「あれは!?」

「エリーシャよ!」

入場口から見ていたキリトとアスナは砂煙の中から出てきたエリーシャを確認した。

「ってことは・・・」

「シオン君・・・」

砂煙の中からは何も応答がなく、恐ろしいほど静かだった。
それと同じように観客席も不思議と静かだった。
そして、その違和感をエリーシャは感じ取っていた。

『おかしい・・・これほどあっさり有利に立てるほど彼は甘くないはず、なのになぜ?そして何?この恐ろしいほどの寒気は・・・』

すると砂煙は突如として渦を巻き始めた。

「な、何だあれ!?」

「急に渦を巻き始めた!?」

観客席からも驚きの声がちらほらとあがってくる。
そしてその渦の中心にいるのは、

「ここまでは約30秒といったところか、この感じからしてあと20秒といったとこだな」

「えっ・・・?」

七十四層の時と同じように白銀のオーラを身にまとったシオンの姿があった。

「さあ、第二ラウンドの始まりだ」

シオンの背中には既に二本の剣があった。
その剣を抜き一振りした瞬間、とてつもない風圧が会場を襲った。

「クッ!」

エリーシャも思わず目を瞑ってしまった。しかし、それが命取りとなってしまう時がある。
シオンはエリーシャに急速に接近し、いつの間にか二人の距離はほんの数メートル弱となっていた。

「は、速い!」

「くらえ、《スター・リフレクション》!」

「クッ!ハアアアア!!!」

エリーシャも負けじとシオンに食らいつこうとする。しかし、それがシオンの本当の狙いだった。

「かかったな」

「えっ?」

次の瞬間、エリーシャは驚愕した。なんとエリーシャの目の前から突如としてシオンが姿を消したのだ。

「そんな!消え・・・」

「消えちゃいねーよ」

その時、エリーシャの後ろにはシオンが姿があった。

「終わりだ」

「しまっ・・・!」

シオンはエリーシャの脇腹に向かって剣を振った。
エリーシャもこの距離では防御が間に合わないと分かっていても、防御の
めに剣を振る。
しかし、次の瞬間誰も予想だにしなかった行動をシオンはとった。

「・・・えっ?」

「おい、何で・・・」

「どうして・・・」

シオンがとった行動、それは・・・。

「どうして・・・どうしてトドメをささないの!?」

エリーシャはシオンに激を飛ばした。
当然である。何故なら、シオンはエリーシャの脇腹まで数ミリのところで剣を止めたのだから。

「俺は剣士ではあるが、殺し屋
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ