第四話 星屑の戦場
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「しかし、ボギーワンか……。名はその存在を示すものだ。ならばもし、それが偽りだったとしたら……それが偽りだとしたら、それはその存在そのものも偽り、ということになるのかな?アレックス君?」
そんな話をしている暇はないと思っているクラウ・ハーケンです。いや、真面目にそう思う。ボギーワンを追いかけながらの話ではあるが、こんな機密も何もなさそうな所でそんな怪しげな話を言ったりするのは良くないと思う。
もしバレて、ここにコーディネーター主義のマーレなんかがいたらナチュラルと仲良くしている元トップの息子など許せないだろう。あいつ戦時中はパトリック・ザラ派だっただろうし。
「全機、ボギーワンに接近中。間もなく射程距離に入るます」
そんな不穏な会話が続きながらも戦況は進み続ける。現在デブリ地帯に減速しながら移動中のボギーワンを追撃しているのは四機のMS。ブラストインパルス、ルナマリアの乗るゲルググC型、ショーンとデイルの乗るゲルググA型だ。デブリ地帯でなら小回りの利くMSは楽に接敵できる。しかし、一方でミネルバ等の艦は今現在ボギーワンが行っているように減速しなければ移動できない。その為、MS隊によって艦に近づいてもらっている。ブラストインパルスとゲルググC型は対艦戦用、A型の二機はその護衛だ。
「おかしいわね?」
「何がです、艦長?」
タリアが疑問を口にし、アーサーが尋ねる。俺もなんか引っかかるんだが、生憎高い記憶能力というものは意外と役に立たない。科学知識やら異世界の常識の為に覚えていることが多すぎるせいで、たくさんある引き出しから探し出すように記憶を探っても中々見つからないのだ。
実質、原作知識は微妙に印象に残ってること位しかない。名台詞だとか、機体だとか設定とか。
「え!?ボギーワン、反応消失!!」
「デコイだ!?」
アレックスことアスランが叫ぶ。ああ、そうだ。思い出した。ここは確か後ろに捕り付かれてデブリに埋められるって、やばいな。
「アビス、ガイア、カオス出現!?インパルス、ゲルググ共に囲まれてます!」
「ボギーワン、後ろから反応を確認!接近中です!?」
「何で後ろから!?」
メイリンやバートが悲痛な報告するなかアーサーが叫び、タリアは唇を噛みしめる。完全にしてやられたんだから当然とも言えよう。
「今すぐデブリから離れるべきだ!」
「何をいきなり!?」
チッ、アスランがそう忠告するが、もう遅いって。
「ボギーワンから攻撃、来ます!」
「迎撃準備!とにかく距離をとって!」
必死に距離を取ろうとミネルバは移動を続けるが後ろを取られ、撃たれながらの移動である以上、こちらが逃げきるのは難しい。
「MSの出撃準備をさせて!」
「艦長、このデブリじ
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