停止教室のヴァンパイア
第1話
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Side 渚
もう季節は夏。僕たちの制服も夏服へと移行していた。コカビエルの一件からそれなりに日にちも過ぎて、悪魔稼業は平常運転へと戻っている。
そんな中、堕天使の総督であるアザゼルが兄さんに接触してきていた。
「冗談じゃないわ」
怒りを露わにして、リアス先輩が言う。怒りで体が震えていた。
「確かに悪魔、天使、堕天使の三すくみのトップ会談がこの町で執り行われるとはいえ、堕天使の総督が私の縄張りに侵入して、営業妨害をしていたなんて・・・・・・・・」
原因は先に述べたとおり、アザゼルが自身の身分を隠して兄さんの契約相手として接触してきたこと。最近は兄さんについていく事は無くなったので僕は知らなかった。
「私の下僕に手を出そうだなんて、万死に値するわ! アザゼルは神器に強い興味を持っていると聞くし。きっと、イッセーの赤龍帝の籠手に興味を持って接触してきたのね。大丈夫よ、私が絶対に守ってあげるわ」
ちょっと過保護じゃないかな? と思う今日この頃。リアス先輩は眷属悪魔を大切にするタイプの上級悪魔だ。自分の所有物を他人に触れられたりするのをひどく嫌うので、仕方ないと言えば仕方ないのだけど。
「やっぱ、俺の神器を狙っているんですかね?」
兄さんが不安そうに口に出す。どんなことをされるか心配なんだろう。
「確かにアザゼルは神器に造詣が深いと聞くね。神器所有者を集めていると聞いている。でも、大丈夫だよ」
兄さんの不安を聞いて、祐斗が口を開いた。
「僕が守るからね」
うん。そのセリフは兄さんじゃなくて、女の子に言うセリフだと僕は思うな。兄さんも引いているじゃないか。
「・・・・・・いや、あの、う、うれしいけどさ・・・・・・。男にそんなこと言われても反応に困るっていうか・・・・・・」
「大丈夫。『禁手』となった僕の魔剣創造とイッセーくんの赤龍帝の籠手が合わさればどんな危機でも乗り越えられるような気がするんだ。・・・・・・・前はこんなこと言わなかったんだろうけど、キミと付き合っていると心構えも変わってしまう。でも、それが嫌じゃないんだよ、胸のあたりが熱くなるんだ」
「キ、キモいぞ、お前・・・・・・。ち、近寄るな! ふ、触れるな!」
兄さんがそう言いたくなるのもわかります。他の部員は祐斗のBL的発言に顔を見合わせている。アーシアさんは「あぅぅ、ライバル出現ですか?」なんてつぶやいていた。大丈夫だ、アーシアさん。兄さんにそっちの気はないよ。
「そ、そんな、イッセ
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