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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第十四話 ロマーニャの街@
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 ――ロマーニャ基地 午前

 人騒がせなジェットストライカー『Me262』が本国に送還されて数日が経ったある日。連日のように続いた芋料理にすっかり飽き、バルクホルンの体力も回復した頃。食材や身の回りの生活雑貨を揃えるべく、街へ買い物に行こうという話が持ち上がった。

「そうねぇ、ネウロイの襲撃予報からも外れているし、この前も戦闘があったばかりだから、いいタイミングかも知れないわね」

 買い物に行こうと話を持ち出したのは、実はリーネだった。
 ジェットストライカーを回収しに来たカールスラントの連絡機が置いていった大量のジャガイモが最近のメインになっていたのだが、さすがにそれにも飽きがきて不満が出るようになっていたのだ。それならば、と言う事で、新鮮な野菜などの食材を確保しつつ、身の回り品などを揃えてはどうか、という話になったのである。

「うむ。さすがにこうまで芋続きだとなぁ、これ以上は私も正直飽きていたところだったんだ」
「す、すみません。坂本少佐……」
「リーネが気にすることじゃない。昨日の昼に出してくれたコロッケはなかなか絶品だったぞ」

 こうして、部隊長二名の承認の下、ロマーニャの町まで買い出しに行くことが決定したのだが、問題は人選である。

「とりあえず、ロマーニャを案内するためにルッキーニさん。それから、大型トラックの運転にシャーリーさんを連れていく必要があるわね」

 談話室に集まった部隊の皆を見ながら、ミーナが指示を出す。いくら非番とは言え、ピクニック気分で全員が基地を空けるわけにはいかないのだ。最低限の人間は、基地に残しておく必要がある。

「ま、トラックの運転ならわたしに任せてくれよ」
「ロマーニャはあたしが案内するからね!!」

 やる気満々の二人は置いておくとして、残るメンバーを決めなくてはならない。
 なにしろ全員分の買い物をするのだ。シャーリーとルッキーニだけでは無理がある。

「ふむ、ではあと二人を買い出し班にして、残りは基地待機にしよう」
「そうね。買い物は一度にまとめて書き出しましょう」

 坂本の提案に頷いたミーナはしばし黙考し、ややあってから顔を上げた。

「――じゃあ、沖田さんと宮藤さんに願いするわ」
「ええっ!! わたし達でいいんですか?」
「お洗濯とかあるんじゃ……」

 遠慮する二人にミーナは笑うと、

「沖田さんはまだこの基地の中しか出歩いたことがないでしょう? せっかくなんだからたまには羽を伸ばしてもいいと思うわ。それに、食材や必需品には宮藤さんが詳しいでしょう?」

 なるほど、確かにミーナの言う通りかもしれない。
 そうとなれば話は早い。さっそく確認の希望を聞きだしてメモにまとめていく。

「そうだな……うむ、せっかく
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