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季節の変わり目
囲碁部の夏休み
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導してくれる。奥のほうへと進むと、塔矢門下の芦原プロが見えた。日本棋院に来るからには指導碁を頼みたかったのだが、誰にするか迷った末に芦原プロという答えを出した。理由は親しみやすそうだったし、筒井さんは芦原プロのファンでもあったからだ。係の人に紹介されて、三人は慌ててお辞儀しながら、声を合わせて挨拶する。

「今日はよろしくお願いしますっ」

筒井さんやあかりは当然慣れていなかったのだが、それは佐為も同じで、ヒカルや和谷のような歳の近いプロ棋士でないことに緊張する。

「いやいや、そんな硬くならなくても大丈夫ですよ。どうぞ、座ってください」

芦原は席を勧め、三人は横に並んで座る。手元にはすでに黒石が置かれていた。

「では棋力はどのくらいですか?」



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