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連邦の朝
第三十二話 兆し
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ワイアットは、会議室に向かっていた。今や会議室は、五年前に工事開始し国家の威信をかけて築き上げたウェストミンスター宮殿を元とした、トリスタニア国務議会宮殿の地下に存在する地下脱出路の秘密の扉の奥に、魔法でワイアットの記憶から再現された防犯設備を備えた場所にある。

案外と建設費がかからなかったのは、土地持ちの貴族が少なくなり、しかも自分たちが仕事をする場だとワイアットから直々に通達され手伝いをしてくれた者には、褒美とトリステインから勲章、ワイアットお抱えの画家から、王族と一緒の絵を描いてもらえると聞いて、貴族はこぞって参加し、商会などもトリステインのお抱えに成りたくて資材や資金提供をしたため、孤児院からも、勉強の一環として協力したのも大きい。

ゴーレムで土木作業と運搬が一つに出来るのだ。更に、ワイアットが顔を出して貴族一人一人名前を言うと馬鹿みたいにやる気を出して働くのだ。一部には、ワイアットをブリミルの再来と呼び崇める元借金まみれの貴族もいた。
農閑期には、ワイアットにお礼がしたいと農民や市民らが手伝いに来たりとワイアットの思惑を大きく外れて安く早くできた。それでも、農民や市民には、給与を支払ったが…ワイアットが来た時よりも農閑期の様子は、大きく改良されていた、一次産業を明確に分けて農民も市民らにも土地にかかる税金を下げて移民してきた開拓団には、三年の免税と農具、赤字補填等をした。
何故、ここまでの資金力が有るかと言うとガリアが凶作になった時に、架空の商会を作り穀物から何から買い占めて高騰させて、国が動く前に高値で売りさばいたのと、直轄地が順調に育ち潤沢な農産物を輸出できることとワイアットの記憶から出された鉱山からの収入が大きい。

前世におけるベルギーと、オランダとベルギーの国境近くを国土に持っているために石炭や鉱物資源は中々多く開発次第で原油も出る。ワイアットの目標は、ゲルマニアの内のオランダとデンマークに相当する部分を頂いて北海油田とガス田、在るであろうスカンジナビアを取り入れて鉄鋼やらなんやらを貰い、ゲルマニア艦隊を東の開発に、押し込み頃合いを見て西ドイツに相当する部分を頂く、イギリスやその他がやって来たようにえげつない策を取るのだった。最早、その為のガレオン船から高速が出るガレー船の開発を交易と共にして表側は、銅板張りの木造艦隊だが、裏側は、蒸気船の改良型までいっていた。この開発成功は、コルベール家の力が大きいが… 。石油が安定するとワイアットの頭の中では、ディーゼル機関の製造を考えていた。

そんな話は、置いておきワイアットは、走っていた。とは言ってもワイアットの考案した移動戦術、靴の裏側を凍らせて足下を濡らし、風で体勢を整えながら高速で滑ると言う走法で。この魔法は、水と風がドットであれば、誰でも使える様に軍内部の戦略・
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