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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―三年生、開始―
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のデュエルに辛勝する。
しかし、流石に本校に留学生として来るだけはある実力者ということか、ここまで追い込まれるとは思わなかった。

「【機械戦士】……その本当のmainはシンクロじゃなく、カードたちのunity、ってことか……負けたぜ……」

「いや、危なかったぜ」

 ワニを背負いながらうなだれるカウボーイ風の男、というとてつもなくシュールな図を見かねて声をかけるや否や、ジムは勢い良く立ち上がった。

「そっちの……明日香、だったか? も同じぐらい強いのかい?」

「遊矢ほどじゃないけど、やれるつもりよ」

 いきなり会話の矢面に立たされたにもかかわらず、腕組みしながら自信たっぷりに言えるところは、流石はオベリスク・ブルーの女王……

「遊矢、何か変なこと考えてない?」

 微笑みながら睨むという、器用なことをやってのける明日香から目をそらしていると、ジムの台詞が始まったので事なきを得たようだ。

「これが本校のオベリスク・ブルーの男子と女子か……この留学、楽しめそうだ。good-bye.エンジョイボーイにトゥモローガール!」

 そう言いながら、ジムはワニのカレンを背負いながら、森をものともせずに本校へと走っていった。

「エンジョイボーイ……?」

「トゥモローガール……?」

 それが俺と明日香の名前をモチーフにした、ジムなりのジョークを含んだ愛称だと気づいたのは、ジムが本校に走りだした理由……始業式がもう少しで始まるのを思い出し、明日香と二人してジムを倣って走りだした。


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