暁 〜小説投稿サイト〜
我が剣は愛する者の為に
強者の在り方
[1/9]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
縁から引き受けた頼みを遂行する為に胡蝶は気配と足音を殺し、城の内部へと侵入する。
普通に戻るだけなら気配などを殺す必要はないのだが、縁から引き受けた頼みの内容は苑意が寝泊まりしているであろう離れの潜入調査。
間諜の話によると監視の兵士はかなり多く、潜入は困難らしい。
おそらく縁や胡蝶クラスの武人で成功できるかどうかだろう。
本来、縁が調べ物を終えてから潜入するつもりだったが、話を聞いた胡蝶が引き受ける事にした。
胡蝶達の泊まる部屋辺りまではすんなりと入れたが、離れに近づいて行くたびに監視の数が増えていく。

(見られて困るのがあるみたいだね。
 さて、どんなものかな・・・)

監視の多いところは糸を巧みに操り、物音などを立てて気を一瞬だけ逸らす。
逸らした瞬間を狙い、素早く移動。
隠密はこれは初めてだが、頭の回転と氣の応用で切り抜いて行く。
順調に進んでいくが。

(おっと・・・)

離れが肉眼で捉えられる距離まで近づいたが、監視兵の数は確認できるだけで二十は超える。
さすがに氣と糸だけで突破するのは困難になってきた。
離れは豪華な装飾で彩られており、それらは全部民から絞り上げた物から作られたのだろう。
足を止めて、ここをどう切り抜けるかを考えていると、後ろから複数の足音がこちらに向かって近づいてくるのが聞こえた。
ちょうど身を隠す物陰があり、そこに移動して観察する。
やってきたのは兵士と屈強な体をした男四人だ。
男の身なりを観察した限り、街の住民であるのが分かる。
兵士は何も言わず、男達はきょろきょろと周りを見ている。
城の内部、それもかなり奥まで入ったのは初めてだからだろう。
物珍しそうな視線をしている。
兵士は何も言わず、彼らは離れに入っていく。
ただの村人を連れてくる意味。
胡蝶は少し考えたが答えが出てくる訳がなく、結論は中に入って確かめると言う事になった。
監視兵がいるが潜入できない訳ではない。

(さて、まずは誰から沈めていくか・・・)

糸を使い、監視兵を気絶させていくプランを考え、実行しようと辺りを見回そうとした時だった。

「こんな所で何をしようとしている?」

「ッ!?」

声は後ろから聞こえた。
誰だか確認せずに後ろに向かって回し蹴りを繰り出す。
突然の胡蝶の回し蹴りを受け止め、そのまま足を掴んで壁に叩きつける。
体勢を立て直す前に首に剣の刃を当てられる。
襲撃者は雲流。

「動く影が見えたから近づいてみれば、司馬懿殿だったとはな。」

(ちっ、見られていたとはね。)

内心で舌打ちしながら、袖に隠してある糸に氣を送る。
しかし、どうして近づけたのだろう。
周りの気配にはかなり気を配っていた。
それなのに雲流が近づいていたなんて、声
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ