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SAO−銀ノ月−
第五十五話
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 ――SAO事件での二年間が脳内でフラッシュバックする。

 初めてオレンジプレイヤーを殺した時や、《PoH》との遭遇に一度死ぬことになった《笑う棺桶》討伐戦……様々なマイナスの思い出がフラッシュバックする中、俺はそのマイナスの思い出たちの裏側に……『ピンク髪の少女』もまた、俺の脳内に記憶されていた。

「……大丈夫、やれるさ。エギル、キリトに連絡頼めるか?」

「任せとけ」

 いつの間にやら用意されていた紙袋にALOと《アミュスフィア》を入れると、エギルに礼を言った後に俺は、喫茶店《ダイシー・カフェ》を足早に出て行った。

 剣道が出来なくなって毎日腐っていた俺に、キリトとアスナを助けるという目的とやることが出来た。
当事者二人には悪いが、その点だけは少しだけ感謝しておく。

「ナイスな展開じゃないか……!」

 ……ああ、この台詞を言うのは何時以来だったか。

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