暁 〜小説投稿サイト〜
少年は魔人になるようです
第33話 主人公薬味は、主人公魔人と遭うようです
[6/6]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
実質、今日が初授業か。

よし、なら見ぶ……もとい、見学させて貰おうかな。」


そう言うと、窓際に座ってジッとこっちを見てくる愁磨さん。うう、やり難いなぁ・・・。

村に居る時は優しい人だったから、今みたいに怒ってるとすっごくやり難い・・・。

でも、頑張らないと!!頑張って、父さんみたいな『立派な魔法使い(マギステル・マギ)』になるんだ!


「じゃ、じゃあ、早速授業始めますね!!テキストの42ページを開いてください。

コホン。The boy looking for his father―――」


テキストに書いてある英文をスラスラ読んでいく。

けど、日本の英語ってあっちと少し違うから、違和感があるなぁ。


「じゃあ、今の所誰かに訳して貰おうかな〜。じゃあ、始めの所を――」

バッ! ササッ! キラキラキラ グ グ グ グ ―・・・


テキストから顔を上げると、みんな視線を逸らす。

雪広さんだけはこっちを見てくれてるけど、そこまで避けられると――


「じゃあ、明日菜さん。」

「な、なんであたしなのよ!!こう言うのは普通、出席番号順とかでしょ!!」

「え、だって…明日菜さん、ア行ですし……。」

「それは名前の方でし「―――神楽坂。」ひゃあ!!しゅ、愁磨先生…。」


窓の方を見ると、座ったまま愁磨さんがこっち・・・じゃなくて、明日菜さんを睨んでいる。

あ、あんな顔もするんだ・・・・。


「授業中は『騒ぐな』、と言っている筈だ。

それに、教師に対しての言葉遣い。せめて授業中くらいは直せと言っているだろう。」

「うう、スイマセン……。」

「それに、分からないなら分からないと言えば良い。

……まぁ、挑戦もしない子には特別な予習プリントを―――」

「ヒィィィ!!や、やるわよ!!じゃ無かった、やらせて貰います!」

「そうか?じゃあ頑張れ。」


すごいなぁ・・・。あの明日菜さんに言う事を聞かせるなんて!

経験なのかな?それとも、大人だからかなぁ?


「ううう、えっと?男の子は、見る……彼の、お父さん……。で、ディサー…?」

「クスクス、明日菜さん、英語ダメなんですねー。」

「なぁっ!?あんたね――あ、あわわ、わわ……。」

「「「「「「「ヒィィッ!!」」」」」」」

「???みなさん、どうs「小僧。」へっ、愁磨さん?な―――」


窓際の・・・今は何故か後ろに居る愁磨さんの声に振り向くと、

そこにいたのは、村に居た頃の優しい顔の人じゃなく―――


「教育してやる。有り難く思え。」


悪魔みたいな、悪魔だった。


Side out

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ